質疑応答

# タイ熱帯季節林に生育するフタバガキ科樹木の道管の径と分布数
丹路 武道(京大・農・森林利用)

問:落葉しているときに,水は幹の中を通っているのか?
答:常に通っているようだ.

問:(墨汁による通導試験について)単なる拡散ではないのか?
答:葉がついているときに行なったので,そうではないだろう.

問:常緑樹と落葉樹で道管径が違うのでは?作業仮説とあわないのでは?キャビテーションで落葉しているのでは?
答:余り違わない.葉の入れ替えと関係しているのかも知れない.


# キナバル山の異なる標高に生育する樹種と木部構造の多様性
清野 達之(京大・生態研セ)

問:分類群ごとにまとめて提示した方が良いのでは?
答:その通り.

問;これらのサイト間の違いよりむしろ分類学的に決まった生理的影響が大きいのでは?
答:そうかも知れない.

問:ここでいうストレスとは?特に山地林でのストレスとは?
答:標高,すなわち気温の低下.

問:LMAなどの葉の生理特性はどうなっているのか?
答:現在解析中.

問:標高間をまかがる種での比較ではどうなっているのか?
答:今回の発表ではPayena microphylla がそうだが,さほどの違いはみられなかった.


# キナバル山の異なる基岩土壌に生育する樹種の水分生理と木部構造
杉原 正通(筑波大・環境)

問:土壌の水分条件の違いは?
答:同じだろう.

問:葉の窒素含有率の単位について

コメント:光合成やNUEを測定したほうが良い.

# 数種の熱帯産広葉樹における道管配向と樹冠への水輸送
尾形 善之(京大・農・樹木細胞)

問:繊維の方向で決まっているのか?
答:そうだろう.

問:ここでの危険分散とは何になるか?キャビテーションか?
答:キャビテーションが生じた時の迂回路というニュアンス.

問:温帯樹ではどうなるのか?
答:らせん構造になる.


北山コメント
1.機能面からのアプローチが必要.
2.群落的なアプローチへ展開.
3.生態系生態学へのブレークスルーへの可能性.樹高を決めるモデルへの貢献.

石田コメント
葉の生理特性とのリンケージが必要.材からのアプローチでどこまで説明するか.