第53回日本生態学会 ・自由集会

木材解剖特性からみた熱帯樹木の生態2.
生育環境によって樹高と木部構造はどのように異なるか

2006年3月25日(土)18:00-20:00・C会場
企画責任者:清野 達之(京大・生態研セ)・岡田 直紀(京大・農・森林利用)・北山 兼弘(京大・生態研セ)

last updated: 2006-03-20
このペイジは清野が作成しました.照会などは清野( seino (at) ecology.kyoto-u.ac.jp)までお願いします.

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更新情報とお知らせ
2006年03月20日:話題提供者の講演要旨を公開
2006年01月26日:もう一名のコメンテーターが決定
2006年01月10日:コメンテーターが決定
2006年01月06日:日時会場が決定
2005年12月09日:演題を掲載
2005年12月07日:ペイジ開設


趣旨説明

樹木の生理生態学的な特質に,木部構造が密接な関係をもつことが近年明らかにされ つつあり,この生態木材解剖学的アプローチが熱帯林研究の新たな展開を促しつつあ る.生態木材解剖学は,支持機能を担いつつ林冠の枝先まで水を供給する幹木部の通 導機能に特に着目している.木部の水分通導性は根における水・養分吸収と輸送に直 接関係するだけでなく,樹冠部への水分輸送を律速し,その結果として光合成の制限 要因となる.こうした水分生理学的な特性は,標高や土壌条件,水分条件によって大 きく異なり,それらの環境傾度によって森林構造,特に樹高が異なることが報告され てきている.今回は1)キナバル山での標高・土壌の環境傾度,2)タイでの乾燥落葉林 と乾燥常緑林という,異なる環境条件において森林構造に違いが生じていることに着目し,生育環境の違いによって森林・樹種間の木材構造にどのように違いがあり,そ れが森林構造にどのように関係しているのかについて現時点の研究結果を整理し,議論する.


話題提供
  1. 趣旨説明:樹高を決める要因としての材の生態機能特性
    清野 達之(京大・生態研セ)

  2. タイ熱帯季節林の樹木
    - 乾燥落葉林の樹木のフェノロジーと水利用 -

    三浦 優太(京大・農・森林利用)
       講演要旨 [html版 | pdf版 3 MB]

  3. タイ熱帯季節林の樹木
    - 乾燥常緑林と乾燥落葉林のフタバガキ科樹木の木部構造 -

    岡田 直紀(京大・農・森林利用)
       講演要旨 [html版 | pdf版 96 KB]

  4. キナバル山の樹木
    - 標高・土壌の環境傾度による樹高と木部構造の変化 -

    清野 達之(京大・生態研セ)
       講演要旨 [html版 | pdf版 8 KB]

  5. コメンテーター:
    石田 厚(森林総研)
    石井 弘明(神戸大・自然科学)

関連リンク
  • 木材解剖特性からみた熱帯樹木の生態 -熱帯林研究の新しい展開-(前回の企画)
  • 京都大学森林生産学講座森林利用学分野/森林利用学研究室
  • 京都大学生態学研究センター
  • 森林総合研究所植物生態研究領域
  • 神戸大学大学院自然科学研究科森林資源学研究教育分野
  • 東南アジア産材の木材特性データベース (森林総合研究所のデータベース)