2006年03月20日:話題提供者の講演要旨を公開 2006年01月26日:もう一名のコメンテーターが決定 2006年01月10日:コメンテーターが決定 2006年01月06日:日時会場が決定 2005年12月09日:演題を掲載 2005年12月07日:ペイジ開設 |
樹木の生理生態学的な特質に,木部構造が密接な関係をもつことが近年明らかにされ つつあり,この生態木材解剖学的アプローチが熱帯林研究の新たな展開を促しつつあ る.生態木材解剖学は,支持機能を担いつつ林冠の枝先まで水を供給する幹木部の通 導機能に特に着目している.木部の水分通導性は根における水・養分吸収と輸送に直 接関係するだけでなく,樹冠部への水分輸送を律速し,その結果として光合成の制限 要因となる.こうした水分生理学的な特性は,標高や土壌条件,水分条件によって大 きく異なり,それらの環境傾度によって森林構造,特に樹高が異なることが報告され てきている.今回は1)キナバル山での標高・土壌の環境傾度,2)タイでの乾燥落葉林 と乾燥常緑林という,異なる環境条件において森林構造に違いが生じていることに着目し,生育環境の違いによって森林・樹種間の木材構造にどのように違いがあり,そ れが森林構造にどのように関係しているのかについて現時点の研究結果を整理し,議論する. |
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