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2008年度の生活

八ケ岳生活も二年目になり,色々と慣れてきました.出張でよく利用する「あずさ」に乗るのがかなり上手くなりました.講義で筑波な春,雷雨な夏,ヤスデな秋,右往左往な冬,といった感じでしょうか.

2009-04-03

04月05月06月07月08月09月10月11月12月01月02月03月

4月2日(水曜日)
2008年度になった.今年度から正式に担当することになった講義と実習が決まり,シラバスへの入力なども終ったようだ.その情報をこちらにアップした.見掛け上,昨年度よりは増えたが,増加分は昨年中に補佐的に入ったものがほとんどなので,その実はそうでもないだろう.さらにいえば,担当分は講義全コマを担当するような先発完投型ではなく,その中の数コマを担当する中継ぎ型である.それでも準備の大変さは昨年身にしみたので,今年は右往左往しないようにしたいものだ.

一息入れてすっきりした(というような内容の映画ではなかったが)ところで,懸案事項を再開した.先週から解析や図表の修正などに明け暮れていた.キャッチャーを座らせて投げ始めたところだろうか.バシッと押さえたい.

日曜から月曜にかけての降雪で,野辺山界隈はちょっとだけ冬に戻った.レース監督のごとく,タイヤ交換のタイミングに頭を悩ませる季節になった.
4月10日(木曜日)
雨が夜にはみぞれになり,それが積もり,また溶ける.野辺山の春は一進一退というところだろうか.それでも樹木の枝先を眺めていると,芽吹きの準備の気配を感じるものもある.今年の調査スケジュールやその準備が迫ってきた.
4月24日(木曜日)
12日から23日までマレイシア調査に出かけていた.今度は半島部のパソーの方だ.今回は天気もよく,予定していた調査もなんとかこなす事が出来た.調査では新たな取り組みに挑んでみた.面白い結果になるかは今後の解析次第だろう.短い期間だったが,様々な意味で色々と盛り沢山だった.お疲れさまでした.

戻ると甲府や小淵沢,大泉あたりまで樹木の展葉が進んでいた.野辺山の展葉はもうちょっと手前という感じだが,出発前からはかなり進んでいる.こちらの調査のスタートが本当に迫ってきた.

毎度の事だが,今回も見事なまでに深夜便にやられてしまった.たった一晩で一気に加齢したような感じすらする.なんとか爽快に過ごす方法はないものだろうか.
4月30日(水曜日)
野辺山も摂氏プラスの20度を超えるようになり,春らしくなった.連休明けには事務所の横にあるオオヤマザクラが開花するだろうか.

そんな訳で野辺山での野外調査が開幕した.昨年仕掛けたデンドロメーターの値を読みにいった.まだ馴染んでいない個体があり,初期値より値が大幅にずれているものが若干あった.中には早速と野生動物によってデンドロメーターが破壊されていたモノもあった.ちゃんとしたデータとなるのはまだ先だろう.他には冬期間に格納していたデータロガーの野外への再設置や,渓流水の採集と雨水の採集道具の設置を行なった.まずは季節モノの調査からフィールドが始まった.
5月9日(金曜日)
先週から,昨年やり残した毎木調査を開始する.ついにキャッチャーを座らせて,本格的に投げ始めたピッチャーの気分か.今日はpFメーターの設置も行なった.フィールド・シーズン真っ盛りというところだ.

Golden Weekこと春の大型連休,略してGW.私は久々に風邪を引いて寝込み,Groggy WeekなGWだった.それでも,まずは一段落だろうか.
5月13日(火曜日)
先週末は「関東圏植物生態ゼミ」に参加してきた.関東圏の植物生態の研究者が集まってのゼミで,今回は記念すべき第一回目だった.実は久々にゼミという集まりに参加した.発表内容や質疑応答のやり取りを聞いて,かなりよい刺激になった.

昨日は筑波で講義だった.今年度から新たに担当する事になった総合科目で,お題は生態系機能からみた森林の持続的利用と保全である.そこで,これまでマレイシアはデラマコット保護区の研究で携わってきた話を基にした講義を行なってきた.もう少し話したかったくらいだったが,聴く側からみれば丁度よいくらいだろう.講義室がどこにあるのか分からなくなり,迷ってしまった.それで気が少し動転してしまったのが今回の反省点だ.つくば市内はあまり迷わなくなったが,情けない事に大学構内ではまだ迷ってしまう.

今日は雨水と渓流水の採集と,展葉フェノロジー調査に行っていた.八ヶ岳演習林ではまだ展葉中の樹種が多く,展葉が完全に終るのはまだ先な感じだ.こちらではミズナラがまだ展葉していない.
5月15日(木曜日)
昨日は川上村の植樹祭にお呼ばれされ,昨年と同じく,ウラジロモミの苗を植えてきた.

今日は次の講義の準備をしていた.昨年の講義資料を手直ししたりしていた.特に投影資料は大幅に変更し,ほとんど別バージョンのモノになった.昨年から講義の資料を念頭に置いた写真を撮ってきたので,早速と活用した.こうなると懲りだすので,本筋だけのバージョンアップにした(はず).今度はあまり喋りすぎないようにしたい.
5月23日(金曜日)
先週の金曜日は「生態学」の講義で筑波だった.樹形関係と森林の更新動態のお題の講義を,75分づつ,それぞれの時限で行なった.今回は小テストのようなものを行なってみた.なかなか良い回答が多く,読んでいて面白かった.あとはどのような目的・問題意識を持っているのかも分かり,非常に興味深かった.講義への簡単なコメントなどもあり,これらは次年度の講義に活かしていきたい.なかには愉快なコメント?もあった.

月曜日に今年度から正式に担当に入った実習があるので,土日も筑波にいた.溜まっているデスクワークをこなす傍ら,息抜きに映画をみたり(今度は「Joy Division」),筑波実験植物園で植物を眺めたりもした.

月曜日は「生物資源生産科学実習」の担当で,材積量の算出方法がお題だった.幸い天気ももち,無事に実習を終える事が出来た.来週の月曜日は同じ内容の二回目がある.次回も天気がもって欲しい.

野辺山に戻ってから,やり残した毎木調査の続きを行ない,今日でなんとか終了した.終了後,でき上がったプロットを眺めながら悦に入っていると,早速ナンバーテープが剥がされているものを発見した.剥がされた様子から推測するに,恐らく中型から大型の獣の仕業だろう.いずれアルミタグに変える予定だが,もっと早い時期に交換すべきだと感じた.
5月28日(水曜日)
月曜日は「生物資源生産科学実習」の担当で筑波に行っていた.先週の実習の二回目で,今回も無事に実習を終える事が出来た.その後は今年度の「森林総合実習」のガイダンスも行なってきた.今回も濃度の濃い滞在だった.

筑波大は三学期制で,先日で一学期に私が筑波で担当する講義と実習が終了した.今年度は5月に集中したため,結構な頻度で筑波に通っていた気がする.山梨県の観光キャンペーンのコピーは「週末は山梨にいます。」.今月の私の場合は「週末は筑波にいます。」というところか.
6月6日(金曜日)
ちょうど一週間前に健康診断に行ってきた.今回はオプションで胃の検査も受けられるとの事で,どんなものかと申し込んでみた.そのため,(恐らく)人生初バリウムだった.検査の結果,今回も健康とのこと.結果を過信しないで,精進したい.噂には聞いていたバリウムだが,やはり問題は検査後だった….そのため,週末はやや弱った状態になった.

週明けからは天気が優れない事もあり,デスクワークが続いた.あれこれと溜まっていた懸案事項の半分は片づいたはずだ.残り半分も何とかしたい.
6月13日(金曜日)
梅雨入りしてからの野辺山の天気は,変わりやすくなっている感じがする.幸いにも今週は晴れた日に調査を行なえた.水曜日は雨水と渓流水の採集と展葉フェノロジー調査,土壌水分の測定に行ってきた.今日はミズナラ二次林での調査だった.昨年と同様に,刈り払い機を使った.今回はだいぶ慣れたようで,ぎこちなさがなかった(と,思う).色々と面白い仕込みが出来た.お疲れさまでした.

溜まっていた懸案事項の残り半分の半分は何とかなったと思う.
6月20日(金曜日)
16日から18日まで,演習林事業計画会議のため,井川演習林へ行っていた.今年度の演習林全体の業務や事業について話し合う貴重な場だ.みっちりと濃い話が出来たと思う.関係者の皆さん,お疲れさまでした.

戻ってきてちょっと右往左往した後の今日は,八ヶ岳演習林でゼミだった.名付けて「八ヶ岳演習林ゼミ」である.演習林スタッフ全員と関係する研究者の方々で,それぞれ八ヶ岳演習林でどのような研究をして,何を目指しているのか,どのような結果がでて,どのようにまとめるのかについての計画発表会的なゼミをした.お互いの研究の理解が進んだ良い機会だったと思う.研究に関しては,立場に関係のない議論の場の重要性を最近強く感じている.今回話したことを確実に実行し,次のゼミではその成果をちゃんと示したいと思っている.
7月3日(木曜日)
6月23日から昨日までハワイ調査に出かけていた.Vitousek教授のハワイ生態系研究の集会に参加した後に,2001年にハワイ島に設置したプロットの再測を行なってきた.Vitousek教授の研究集会は今回も濃い話が多く,大きな刺激になった.

ハワイ調査は実に5年ぶりだ.今回は思ったより雨が少なかった(と,感じた)こともあり,順調に終った.久々だったこともあって調査をかなり楽しめた.また,圃場植えしたオヒア稚樹の再測も行なってきた.こちらは結構成長していて驚いた.改めてハワイの森林を観て感じる機会があるとは正直思っていなかった.今回も改めて色々と感じたものがあり,行ってきて良かった.最後にかなりどうでもよいことだが,楽しみにしていたチェリーコークを飲めなかったのが少々残念だった.お疲れさまでした.

マレイシア調査では空港付近で前泊のパターンになるが,今回は後泊になった.このパターンは初めてだ.時差ボケの調整に丁度よいかと思ったが,あと数日は続きそうだ.ハワイと日本の時差は5時間なので,さほどひどい時差ではない.とはいえ,普段とは明らかに違う時間に目が覚めたり眠くなったりすると,調子が少々上がらない.
7月8日(火曜日)
先週末はTN大の実習実験が八ヶ岳演習林であり,その様子を眺めていた.かなり面白い実験になると思う.また,TN大の皆さん向けに急遽セミナー発表をする事になった.他にも色々と面白い話もでき,充実した週末だった.お疲れさまでした.

実習シーズンがそろそろ始まろうとしている.準備などの下ごしらえを始めたところで,後は天候を祈っている.
7月11日(金曜日)
水曜日に渓流水と雨水の採集とデンドロメーターのチェックといった定期観察を行なった.昨年仕掛けたデンドロメーターがだいぶ樹木に馴染んできたようだ.しかし,ちゃんとしたデータとして使えるのは来年分からだろう.

一日の最後にバックアップ用のハードディスクにデータの同期を取ってから帰路につくのが習慣になっている.昨晩,さて帰ろうと思い,同期を取ろうとしたら,バックアップ用のハードディスクが認識できない状態になっていた.どうやら故障したようだ.このような場合に備え,予備のハードディスクがあるので,それに同期を取った.故障した方は5年前に購入したもので,一日の最後の同期作業以外には動作させていなかった.故障の原因は良く分からぬが,5年も使えば充分なのだろうか.コンピュータ本体の方のハードディスクは結構な時間使用しているが,いまのところは何ともない.
7月17日(木曜日)
ある研究プロジェクトの会合のため,火曜日は東京に行っていて,昨日戻ってきた.内容の濃い話で,おおいに刺激を受けた.また,そのプロジェクト関係で自分が何をすべきかを改めて感じた.ちゃんと仕留めるつもりだ.関係者の皆さん,お疲れさまでした.

関東甲信越の梅雨はそろそろあけるだろうか.夏本番を迎え,乗りきる力をつけたいところだ.昨日の帰りの電車では,ウナギではなくアナゴの駅弁を食べながら帰路についた.美味しかった.
7月25日(金曜日)
モニタリング1000(森林調査)の解析ワーキンググループの会議に出席するため,水曜と木曜は東京に行っていた.関係者の皆さん,お疲れさまでした.会議前日の水曜に東京入りした.その深夜,さてシャワーを浴びてから寝ようと思っていたら,大きな地震があった.結構長い時間(に感じた)揺れて,もっと揺れそうな気配を感じた事もあり,かなり焦った.

会議の日は土用だった.折角なので昼食は思い切って,うな重を食べてきた.美味しかった.
8月1日(金曜日)
今週は森林総合実習だった.実習中は好天に恵まれ,無事に終る事ができた.関係者の皆さん,お疲れさまでした.この実習では間伐作業などを行なう.その際の安全管理は重要だ.そこで今回から安全講習を行なう事にした.改めて安全を意識するよい機会だった.初めてのとき,慣れていないばっかりにおっかなびっくりするのも危険だが,慣れ出した頃の油断も危険だ. 

梅雨明けから,いわゆる上空の大気の状態が不安定です,という天候が続いている.先週末は凄まじい雷雨だった.激しい雷雨の後,この時期にしては珍しく,富士山や南アルプスの山々がはっきりと見えた.
8月8日(金曜日)
今週も野辺山の天気は安定せず.お昼を過ぎたあたりから,いかにも,という雨雲が出てきたと思うと辺りが暗くなり,やがて生暖かい風が吹く.その後に凄まじい雷雨になる.東南アジア熱帯でみたスコール並の迫力がある.昨日にいたっては雹まで降ってきた.今週はその合間をぬって,渓流と雨水の採集やデンドロメーター読みを行なった.今日は昨年設営したミズナラ二次林プロットの拡張作業を行なった.当初は0.25haであったが,そのあと0.5haに拡張,そしてついに今日は1haに拡張した.最初から1haで作っておけば良かったかも知れないが,最初の目的では0.25haで充分だった.今は試験設定の関係上,拡張した方が都合がよくなった.

水曜と木曜は筑波大学付属坂戸高校の八ケ岳実習があった.初日は天気が悪くなり停滞したため,八ヶ岳演習林まわりの森林と世界の森林の講義を少々行なった.昨日は川上演習散策と毎木調査などだった.気の優しい生徒さん達で,こちらの気分も晴れやかになった.お疲れさまでした.
8月22日(金曜日)
週明けから昨日まで,教務関係のため筑波に行っていた.筑波は残暑厳しく,セミの大合唱が響いていた.野辺山に戻ると,僅か数日で秋の気配を感じた.この違いはかなり大きい.

今年に入ってから山歩きがご無沙汰になっている.気が向かないのではなく,自分と天気の都合がなかなか一致しない.
8月25日(月曜日)
週末は「現代GP」の実習だった.あいにく天気は雨だった.雨の中の森林も風情があってよいと前向きに考える事もできるかも知れないが,できれば天気は良いに越したことはない.残念だったが,もし機会があれば次は天気がよいときと思う.今回の実習で,八ヶ岳演習林の実習シーズンが閉幕した.無事に終って安心した.

早くも秋雨前線か,週末からしとしとと雨が降り続く.涼しいというよりは肌寒いくらいだ.
8月28日(木曜日)
昨日は川上演習林に昨年張ったプロットで,出現した樹種の種同定の再確認作業を行なっていた.昨年の葉がない時期に,幹や枝の様子だけで種同定をしていたので,種同定に不安を感じていた.そのため,葉が落ちていないこの季節に改めて再確認を行なう事にした.同属種内での同定ミス(主にカエデ属やサクラ属など)や単純ミスなどが見つかった.自分の眼力の弱さを痛感し,静かに落ち込んでいる.
9月5日(金曜日)
今週は外仕事に結構な精を出していた.渓流水と雨水の採集,デンドロメーター読み,種同定の再確認を行なっていた.シラカンバやヤエガワカンバの春葉の落葉が進み,樹冠がすいてきた.すいた樹冠からみえる空の色はとても澄んでいて,高い.秋になったと改めて感じる.ビールも紅葉したモミジ柄のモノが出始めた.

種同定作業は自分の知識と記憶をあまり過信せずに,知識の再確認と納得のいくように調べることが肝要だと痛感した.自分への戒めのため,ここに記しておく.
9月12日(金曜日)
今週も外仕事に結構な精を出していた.毎木調査と昨年設定したプロットで再測を行なっていた.天気がよく,心地よい調査ができた.暑からず寒からずで湿度も低く,野外調査には理想的な天気だった.今日も天気が良かったが,大人しくデータの確認作業などを行なっていた.

月光に八ケ岳が照らされて,夜空に浮かび上がるような姿が拝めるようになってきた.
9月24日(水曜日)
先週は筑波大で行われたワークショップがあり,筑波に行っていた.私は八ヶ岳演習林で行なっている長期生態学研究の取り組みの紹介を発表し,森林や樹木に関する研究の話題提供をしてきた.

この休みは今シーズン初かも知れない山歩きをしてきた.北八ケ岳の方の針葉樹林帯をのんびり歩いてきた.色々と見て回っていると,針葉樹林の立地環境や構造などが結構違っているのに気付いて面白い.結構な範囲で八ケ岳を歩き回っているつもりだったが,改めてまだまだだと感じた.今シーズンも残り僅かなので,行けるところから行ってみたい.
10月1日(水曜日)
急に,そして日増しに寒くなってきた.日没の時間も早くなってきた.まだ外仕事が若干残っているので,早く終らせねばならない. 

昨晩,メインで使っているMacBook(黒;自分の中での勝手な呼称は黒マック)のハードディスクが故障した.買ってからまだ二年ちょっとのモノだけに,ちょっと困惑している.今は予備機のiBook(白;自分の中での勝手な呼称は白マック)を使っている.黒白間でデータの同期を取ってあるのでデータのロスとかがなかったものの,あまり有り難くない状況だ.新しいハードディスクを先程注文したので,早めに修理するつもりだ.
10月3日(金曜日)
昨日は渓流水と雨水の採集,pFメーターとデンドロメーター読みという定期観測調査な一日だった.今年はミズナラが豊作のようで,林内を歩いていると,林冠からドングリがぼたぼた落ちてくる.林内でしゃがんで計測しているときに,落ちてきたドングリが背中にあたり,結構痛い思いをした.騒ぐほどの痛さではないが,ちょっと驚いた.

今日は川上演習林の,個人的には面白そうだと思っている場所にプロットを張ってきた.今日はプロットの測量だけで,あとは葉が落ちる前に胸高直径を測り終えたいところだ.お疲れさまでした.
10月14日(火曜日)
4日と5日に「生物地球化学研究会2008年研究集会」が清里で行われた.この秋に大発生が予想されているキシャヤスデが生態系生態学における役割を中心の話題にして,デトリタス食者の動態と生態系影響がテーマの二日間だった.私も参加して話を聞いてきた.かなり面白い話を伺えて刺激的な週末だった.また,エクスカーションで八ヶ岳演習林と川上演習林のご案内をした.お疲れさまでした.

私が小学生に上がる頃,昆虫図鑑を買ってもらった.昆虫の項の最後の方にクモやヤスデの項があった.そこのヤスデのところで,線路内にうじゃうじゃとヤスデがいて蒸気機関車が立ち往生しているイラストがあった.恐らくは昔の小海線のキシャヤスデ大発生の様子を描いたものだろう.それはかなり強烈な印象となって,いまだに記憶に残っている.それから云十年後,実際にこの目でそれをみる機会に恵まれた.まだ電車を停めるほどの大集団はみていない.もしかするとこれからかも知れない.しばらくは時間の許す限り,キシャヤスデの様子をしっかりこの目に焼き付けておきたい.八ヶ岳に来てからの,やっておきたい事の一つだ.

先週は火曜から金曜まで,生物資源生産科学実習と農林生物学実験Iの講義のため筑波だった.どちらも毎木調査の方法取得を目的にしたものだが,生物資源生産科学実習は毎木初級編で,農林生物学実験Iが毎木中級編といったところだろうか.毎木中級編の方は,皆さんかなり精度良くプロットを作り,胸高直径を測ることが出来たと思った.素晴らしい.三学期はこのデータを基に,森林構造のデータ解析編の講義を予定している.

今度は白マック(iBook)が論理的に不調になった.元の調子に戻すのに一苦労だった(二かも知れない).ディレクトリのアクセス権とかが妙な事になっていたのが蓄積していたのだろうか.
10月24日(金曜日)
先週もキシャヤスデな日々だった.育林研の皆さんとキシャヤスデ観察をした.そこそこ出てくれたので良かったが,道路を詰め尽くした写真などの印象が強すぎて,今回の群遊はやや少なめに感じたのかも知れない.その翌日は十文字峠の方へ面白そうな針葉樹林を見に行った.プロットを張れたら良いなと思う場所がいくつかあった.先週末もKさんとYさんと八ヶ岳演習林でキシャヤスデ調査をした.八ヶ岳演習林でもそこそこ出てきているようだ.

今週は火曜から昨日まで,筑波で生物資源科学実習の二回目だった.今回は天気も良く,楽しくできた.
10月31日(金曜日)
先週末から今週にかけては毎木な日々だった.先週末はSさん,Aさん,Aさんと調査だった.お疲れさまでした.かなり楽しい調査で,今後の展開も面白い方向になりそうだ.調査が無事に終わり,夕食を食べてから散開しようということになった.その時,みっちり調査をした後は,脂くどいラーメンがいいな,と私が言ったところ,意外にも皆さんの同意を得た.美味しゅうございました.

週明けからは川上演習林に設置し,測量が終ったプロットの直径測定に明け暮れていた.こちらも無事に終了した.お疲れさまでした.

火曜日に八ケ岳・赤岳の頂上をみると,今期初めてうっすらと白くなっていた(八ヶ岳演習林のペイジで,今年のその様子を紹介したものはこちら).流石に冷えてきたので,居室のストーブを初始動させた. 
11月7日(金曜日)
今週は好天の割には外仕事(フィールド)が少なかった.八ヶ岳演習林のキシャヤスデの様子を確認しに行った程度だった.ほぼ総ての樹木で落葉が終ったようだ. 

水曜と木曜は諸事打合せやシンポジウム参加のため筑波に行っていた.
11月13日(木曜日)
先週末は南アルプスと八ケ岳の方での,とある植物の生態調査に同行させてもらった.南アルプスの方はいつも遠くから眺めるだけだったが,今回はじめて山の奥底に入った.調査はかなり興味深く,アカデミックに興奮した週末だった.皆さん,有り難うございました.

火曜日に来年3月の生態学会の申し込みをした.火曜日の時点で300番台後半だった.明日には何番になっているだろうか.今回は八ヶ岳演習林に来てから始めた仕事をポスター発表で行なう予定だ.

ここ最近自分が使っているコンピュータの不調が続いている.先日,黒マックのHDを新しく交換し,OSのインストールをしようとしたら,今度は(というよりさらに)DVDドライブの故障が発覚した.修理に出したところ,見積もりが届き,ドライブ交換には結構な金額がかかることが判明した.そこで修理をあきらめ,IEEE1394(FireWire)タイプのDVDドライブを使ってOSをインストールした.根本的な解決には至っていないかもしれないが,とりあえずなんとかなりそうだ.そんなこんなで黒マックが戦線復帰を果たした頃に,再び白マックの調子が怪しくなってきた.意を決してOSの再インストールをしたが,今回はそれを受け付けずエラーばかり起こる.どうやらHDが致命的に故障したようで,こちらもHDの交換をしなくてはいけないようだ.とほほな気分だ.

季節ものの野外調査の冬支度を始めた.油断していると凍結してpFメーターが壊れてしまうかもしれないので,火曜日にプロットに仕掛けているpFメーターを回収してきた.地下水位を測定してるデータロガーもそろそろ回収かもしれない.今日は渓流水雨水の採取をしてきた.こちらは次回で今シーズンの最後だろう.
11月14日(金曜日)
失念しないうちに,地下水位を測定してるデータロガーを回収してきた.今年もロガーは無事に働いてくれた.また,春が来たら測定開始だ.
11月18日(火曜日)
月曜日に川上演習林のプロットで調査をした.たまたま小春日和の天気だったので良かったが,もう外仕事には厳しい季節になってきた,というよりそろそろ机の前に座る方にシフトしなくてはいけない季節だ.

気温の激しい変化に気をつけねばならない.
11月28日(金曜日)
20日から昨日まで大学院の実習(国際地縁技術開発科学海外フィールド演習)でマレイシアはサバに行っていた.これまで私が行ったところを中心に,キナバル山やケニンガウの山奥,クロッカー公園やコタキナバルなどを文字通り見て回ってきた.余裕のあるスケジュールのはずだっただが,結局は濃厚な合宿状態になってしまったかも知れない.今回はめったに見ることのできないラフレシアの開花を見ることができたので,かなり幸運だった.私ともう一人の教員の方以外は初めてのサバだったとのこと.サバの印象はどうだったであろうか.昨日,成田で散会した時点で誰も調子を崩すことなく無事に戻ってこれたので良かった.関係者の皆さん,有り難うございました.

今回も成田前泊だった.例によって出発前までバタバタするが,前日にホテルでゆっくりできるので,これはこれで案外良いのかも知れないと最近思い始めた.今回は初めて昼間の帰国便だったので,帰国してからも深夜便の時よりは体が楽だ.ただし,その日のうちに八ケ岳には戻れなかったので後泊になった.

帰国してからは日本の現実,というより諸々の締切を思い出し,ちょっと冷や汗が出てきた.
12月10日(水曜日)
先週の火曜日は教務関係の仕事のため,筑波だった.博士,修士,そして卒業論文の締切りが迫る季節になってきた.これらは来月に佳境に入るだろう.

木曜日は京都大学生態研センターに行っていた.こちらでは熱帯針葉樹の生態に関する研究集会(少し小さな規模のワークショップ)に参加していた.熱帯針葉樹の生態を巨視的なところから微細な視点までを通して包括的にみることができ,大変刺激的だった.

関東から関西までという先週だった.流石に日本にいるというのは分かるが,日本の何処にいるのかという場所感覚が一瞬なくなることがあった.特に起床のときなど.一人サイコロという感じだった.

今週は頭を使った作業をすべく,机の前で唸っている.やるべきことはたくさんある.
12月19日(金曜日)
月曜と火曜は教務関係のため筑波に行っていた.出発するときの八ケ岳の麓の最低気温は摂氏-10度ちょっとで,到着したときの筑波の日中の最高気温は摂氏10度を超すくらいだった.電車で数時間の距離だが,結構気温差が大きい.無事に仕事を終え,帰りの電車に乗ってしばらくすると,急に空腹を感じた.小淵沢までもちそうもなかったので,車内販売で駅弁を買って食した.松本駅の「月見五味めし」で,美味しかった.味も良かったことに加え,包装の絵も妙に気に入った(「月見五味めし」のイイダヤ軒のペイジ).

戻ってから先週から取り組んでいる二件に取り組んでいる.その合間の息抜きに,故障したiBookのHD交換を行なった.噂には聞いていたとおりで,なかなか手ごわかった.それでも一時間ちょっとで終わった.まだいろいろとセッティングしなくてはならないところもあるし,他にもまだ微妙に調子の悪いところもある.そのため,こちらは予備の予備機として控えに回ることになった.そこで出張先などの出先用に新しいMacBookの投入を決めた.アルミの方ではなく,白い方なので,新白マックと呼称しよう.こちらのセッティングは30分程度ですべてが終わった.話を戻すと,取り組んでいる二件のうちの一つはもうすぐ終わりそうなので,早く納めたい.

スバルがWRCから撤退してしまった.
12月26日(金曜日)
取り組んでいる件や各種締切を,越年しないようになんとかこなす,こなそうとしていた今週だった.来年への積荷が若干生じてしまったが,それでもある程度の目処をつけたかと思う.

今日は久々本気の冬という感じの天気だった.
2009年1月7日(水曜日)
生態学会の講演要旨の締切は今週の金曜日の17時までだ.すでにプログラムができ上がり,webで公開されていた.自分のポスター発表は3月18日で,京大の岡田さんとの自由集会は17日17時15分からになっていた.まずは要旨の登録を終わらせねばならない.あとは後回しにして忘れる前に,盛岡の宿の手配を行なった.

週明けから昨年からの積荷を降ろす作業をこなしている.年末に間に合わせる筈だったのだが,納めたのが年明けになってしまったモノがあった.また,他にも色々と粗相あり,新年早々,まずは各方面へのお詫びからのスタートとなり,さえない.
1月9日(金曜日)
生態学会の講演要旨を登録した.締切時間の17時を過ぎてからまもなく,大会のweb で公開されていた.無事に登録されていたので安心した. ついでに興味のありそうな講演の要旨を眺めていた.

越年してしまった積荷がだいぶ減ってきた.しかし,まだ大物を降ろせずにいる.PCも復調してきたので,そろそろのつもりだ.
1月16日(金曜日)
生態学会の講演要旨の登録は無事に終わったが,肝心なのはその後だ.今度の学会での話の構成をあれこれ整えたり,解析を進めている.大会費の支払いがまだだったので,その手続きなどをした.

3学期の講義担当は,実験が一回だけになっている.タイトルに実験という文字が入っているが,内容は毎木調査データの整理と解析方法の取得を目的にしている.そろそろ,その準備を始めたほうがよさそうだ.
1月21日(水曜日)
今度担当する実験の内容を練っている.毎木調査のデータ整理と解析方法の技術取得がテーマだ.必要なコンピュータの設定とデータ入力の作法,そして解析まで一気に行ないたいと思っている.ゆっくりとしたペースで進めたいので,ペース配分が悩ましい.

一年という時間を長く感じるときもあるし,短いと思うこともある.時間の流れをどう感じるのかだが,そのままと思うこともあるだろう.
1月29日(木曜日)
先週の木金は筑波だった.来週の自分担当の実験ではデータの統計解析で R を使う予定だ.そのため,実際に行なう予定の解析やグラフの書き方などの予行演習をしている.実際の毎木調査データなので,つい色々と解析して傾向をみてしまう.その楽しさや苦悩を,少しでも分かってもらえれば嬉しい.
2月10日(火曜日)
先週の火曜は,ある研究プロジェクトの会合のため東京に行っていた.会合の内容は面白く,勉強になった.

その週の木曜は自分が担当の実験があり,筑波だった.今回の実験は,実際に野外でデータをとってきて,コンピュータを使ってデータを整理し,解析してまとめるという一連の流れを自分の経験として取得して欲しいという意図だ.最初は仰々しく,敷居が高く感じるかも知れない.しかし,誰でも最初は初心者なのだ.私の R の操作はいまだにぎこちなく,上手に使っていないと思うが,それでも初めての時よりは,かなりマシになってきたのではと思う.最初の一歩を踏み出して,色々とやってみることで感じるものは変わっていくだろう.今回の実験で,2008年度に自分が担当する講義のすべてが終了した.

来月に農林技術センターで行われる研究発表会で,自分も発表を行なうことになった.八ヶ岳・川上演習林で行なっている,森林更新動態研究の紹介をしようと思っている.
2月27日(金曜日)
13日から25日まで,マレイシアはキナバル山に行っていた.今回は8年前に設置した,針葉樹が優占する山地林プロットの再測と種同定の再確認が主な内容だった.今回はAさんと一緒に調査をすることができた. そのおかげで種同定の見極めなど,とても勉強になった.有り難うございました.今回の調査では再測データが精度よく取れたのに加え,熱帯山地林の見方を改めてとらえ直す良い機会にもなった.

来週からはキナバル山から八ケ岳の山々に頭を切り替え,農林技術センターで行われる研究発表会と,生態学会での発表の準備をそれぞれ仕上げる必要がある.それぞれ八ヶ岳・川上演習林で行なっている「プロット」な話をする予定である.久々の帰国後の修羅場とならないようにしたいものだ.
3月6日(金曜日)
来週の農林技術センターで行われる研究発表会への口頭発表の準備と,再来週の生態学会でのポスター発表の準備で右往左往しているうちに,今週はあっという間に終わった感じだ.来週のプレゼンの準備はなんとか終わったが,生態学会の方がまだ終わっていない.週明けにはバージョン1ができていないといけない.やはり,修羅場だ.

今週は教務関係で一泊二日で筑波に行っていた.幸いなことに花粉症らしき症状はでなかった.このままそうであって欲しい.
3月13日(金曜日)
今週は農林技術センターで行われた研究発表会で,八ケ岳に来てから始めた「プロット」な話の紹介をした.その中の一つは,来週の生態学会でポスター発表を行なう.その準備がようやく終わった.先週末に頑張ってなんとかバージョン1を作り上げたが,手直しなどをしているうちに金曜日を迎えた.結局の修羅場を反省したいところだ.

もうすぐ年度がかわることもあり,来年度の講義や実習などのスケジュールの話が進みつつある.
3月24日(火曜日)
生態学会から戻ってきた.今回はJaLTERの会合から盛岡入りした.色々な研究サイトで,それぞれの特徴を活かした話を聞いていると,こちらも改めて頑張っていこうという気持ちになれる.色々なサイトの方々と話をする機会があり,有意義だった.

今回の生態学会では,京大の岡田さんと企画した自由集会からスタートした.私自身は今回は話さず,裏方にまわった.講演して頂いた方々の興味深い話を伺った.これを機会に面白いことができればよいなと思う.有り難うございました.

無事に集会が終わった翌日は自分のポスター発表だった.シンプルなポスターを目指したつもりなのだが,会場に張っているまわりのポスターを観て,自分の物がシンプル過ぎたのかも知れないと今さらながら焦った.それでも話を聞いて欲しかった人,そのなかでもぜひとも聞いて欲しかった方に話を聞いて頂けたので個人的には良かったと思っている.有り難うございました.

あとはのんびりと発表や講演を聞いていた.色々と面白い話を聞けて刺激を受けた.また,盛岡で素晴らしい海の幸や各種麺類など,岩手の食も堪能できた.晴天の時に盛岡市内や会場から岩手山がみえた.いつか登ってみたい.ああいいう感じで山がどっしりと見えると,なぜかほっとする.今回の反省点は,時刻表を買わず,行き当たりばったりで移動したことだろう.

そんな濃すぎる先週だった.今回は戻ってからは割と淡々と過ごしている.怒濤の3月も気付けばもう終盤,一息つけて塩抜きをしなくてはいけない物事に着手しなくてはいけない.

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