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2010年度の生活

静かな一年かと思っていましたが,後半からは怒涛の一年になった感じがします.特に年明けからは色々とありすぎました.振り返って思い出すにはもう少し時間がほしいところです.静かな春,八ヶ岳でも暑かった夏,毎木調査な秋,怒涛の冬,とこんな感じでしょうか.

2011-04-08

04月05月06月07月08月09月10月11月12月01月02月03月

4月16日(金曜日)
2010年度も既に始まり,4月も中旬になっていた.筑波大での日本森林学会が無事に終わった.今回は大会運営委員を仰せつかったため,裏方役がメインであった.そのため,年に一度するかしないかのスーツ姿だった訳である.裏方役だけではなく,テーマ別シンポジウム「日本の北方針葉樹林の生物地理と維持機構,および気候変動に伴う分布の将来予測」では,苫小牧のエゾマツ混交林の話をした.他の講演者のみなさんの話などとあわせ,有意義な時間を過ごすことができた.有難うございました.

4月が始まるやいなや,そのような訳で一週間ほど筑波だった.八ヶ岳に戻ってから,積み残した2009年度の諸々を片付けたら少々気が抜けたこともあり,先週の週末は小休止しようと今週の月曜は有休をとった.結局,休むというよりは車のメンテナンス(夏タイヤへ交換,洗車,エンジンオイルの交換など)や自分の世話(掃除や買い物)で終わってしまった感がある.それでも月曜日にたっぷり寝れたので良かった.

火曜からは本格的な新年度への始動を開始した.諸々の申請書の提出や手続きなどを始めたり,不義理を続けている件への解決に向けて再起動を行なった.

今月は天候が安定していない.筑波にいた時は,台風でも来るのかという生暖かい風が吹いたと思えば,今度は台風かというのような強風,その後は春ですよという陽気という二転三転ぶりだった.八ヶ岳も徐々に春らしくなったきたなと思っていたのだが,今日に至っては夕方からしんしんと雪が降り始めた.もう大丈夫だろうと一週間前に夏タイヤに換えたばかりだったので,本格的な雪道にならないうちに慌てて帰宅した.恐らく今日だけの降雪だと思うが,そろそろ春の陽気に浮かれたいところだ.
4月26日(月曜日)
先週の木曜日は日本国際賞の受賞記念講演を聞きに東京に行っていた.今回の授賞者の一人である Peter Vitousek 教授は,ハワイで展開されている生態系生態学の研究で著名な方である.大変素晴らしい事だ.受賞記念講演は,賞の性格上,生態系での人間活動を介した窒素循環の話を軸に話されていた.とても興味深い内容だった.贅沢をいえば,ハワイの生態系のもう少し「濃い」話を伺えたらと思ったものの,流石に時間に限りがあった.充分に楽しめた良い講演会だった.

翌日の金曜土曜は,筑波大・信州大・岐阜大の連携研究プロジェクトの会議のため,筑波大の菅平高原実験センターに行っていた.菅平高原に行くのは初めてだ.恐ろしい事に雪が舞っていった.

そろそろ外の様子が気になってきた.先週の水曜日に久々に林内巡視にでかけた.季節外れの降雪や冷え込んだ日が続いた事もあり,まだ植物に顕著な動きがない感じだった.このところの湿った雪のせいか,アカマツの枝がたくさん折れていた.今年も連休明けには,水まわり研究のセッティングとデンドロメーター読みの開始から,今シーズンが開幕するだろう.
4月30日(金曜日)
今週も出張双六が続く.火曜水曜と筑波本部に行っていた.火曜は夏に行なう実習のガイダンスのためであった.無事に終わったのでほっとした.

ガイダンスの前に植生ゼミがあったので,後半のYさんの発表を聞いた.なかなか面白い発表だった.ガイダンスが終わった後,育林研のリフレッシュルームでYさんとMさんとデータ解析談義を楽しんだ.話に夢中になっていたようで,筑波に行ったら食べようと,行く前から楽しみにしていた「ふくむら」のかつおのたたき定食のことが完全に頭から消えていた.純粋に研究の話ができるのは楽しいし,貴重な時間だ.また楽しめれば良いなと思う. 有難うございました.

水曜は今年度の卒研生の方々と研究計画の打ち合わせをゼミ形式で行なった.どれも面白い研究になりそうだと思う.あとは目先の課題を仕留め,フィールドでの調査を楽しめればと思う.卒研に楽はないが,卒研を楽しんで欲しいと思っている.

結局,他の用事などしているうちに大学を出発するのが遅れ,17時に筑波大を出発して,19時丁度に新宿発の「あずさ31号」に乗って八ヶ岳に戻った.これが小海線最終列車に間に合う最後の「あずさ」である.新宿に到着したときは発車10分前だったからギリギリだ.東京ヤクルトスワローズの高田繁監督は現役時代に「壁際の魔術師」と呼ばれ,大学院生時代に電車通学していた時の私は「終電の魔術師」と呼ばれ,そして現在は「あずさの魔術師」になりつつあるのだろうか.残念ながら「中央線の魔術師」にはなれていない.
5月11日(火曜日)
大型連休が終わってからさっそく,出張双六が再び続く.月曜日は総合科目の講義のため,つくばに行っていた.「森林生態系機能と持続的管理」というお題で話をしてきた.今回の講義から内容のメジャー・チェンジを考えていたのだが,できるだけ自分が直接関わった事例の方が話に説得力があるかと思い,結局マイナー・チェンジにした.

講義の前後の時間で,卒研の打ち合わせや夏の実習の打ち合わせを行なった.その後,例によってバタバタと筑波を発った.つくば駅の入口に新聞の号外を配っている方がいた.何事か重大事が起きたのかと思い,配っている号外を受取って読むと,2010年FIFAワールドカップの日本代表選手決定の報であった.
5月20日(木曜日)
季節モノの調査をぼつぼつと再開し始めた.今シーズンの野外調査の開幕だ.

火曜日は健康診断に行ってきた.今年も有難い事に大変よい結果であった.今年もバリウムを飲んだ.昨年は噴きそうになったが,今年はすんなりと飲めた.だんだんと慣れてきたのであろうか.しかし,問題はその後で,これに慣れる事はないようだ.今日もまだ本調子ではない.
5月24日(月曜日)
先週の金曜日は講義のため,筑波に行っていた.「生態学」の講義で,間15分の休憩を挟んで二コマを行なった.八ケ岳を出発した朝は,気持ちのよい春の陽という感じであった.「あずさ」の終点である新宿には正午ちょっとに到着した.ホームから見える気温の電光掲示板には30℃が表示されていた.筑波に行けば少しは涼しいだろうと思ったが,筑波も私には真夏に感じた暑さであった.講義は汗だくになって行なった.終わった後は運動でもしたような感じであった.そして「ふくむら」のカツオのたたき定食が,いつにも増して美味しかった訳である.

翌日は本などを買ってから八ケ岳に戻った.涼しいところに戻って安心したのか,その日の晩は久々ぐっすり眠る事ができた.
6月2日(水曜日)
先週は晴れ間を縫って渓流水と雨水の採集を行なった.昨日一昨日は川上演習林で,Kさん達と今年から始めた調査を行なっていた.雨が降りそうな感じであったが,なんとか持堪えた.プロットの設営と毎木調査が終わったので,まずは一段落であろう.面白そうな展開になりそうなので,今後が楽しみだ.お疲れさまでした.

内勤の方も思うところと改めて気付いたところがあり,珍しく良い感じだ.あとは進み具合だろう.
6月15日(火曜日)
先週の水曜日は渓流水と雨水の採集を行なった.その翌日の木金はYさんと野外調査を行なっていた.2008年秋から行なっていたキシャヤスデ調査の補足である.得意の毎木千本ノック状態に近い,久々にハードな調査であった.頑張ったという感じで楽しかった.情けない事に今回はややバテてしまった.お疲れさまでした.

週末は諏訪にある信州大学山地水環境教育研究センターで行われた,筑波大・信州大・岐阜大の3大学が連携して行なう大学間連携事業のキックオフミーティングに出席・参加するため出かけていた.

戻ってからの週明けから,関東甲信越も梅雨入りした.今日はわずかな時間は晴れていたので,その隙にSさんのアシストもあり,先週のYさんとの調査の残りを仕留めることができた.有り難うございました.

ここ最近は文字通り右往左往している.
7月2日(金曜日)
6月後半もバタバタしままたで,7月を迎えてしまった.

6月23日と24日は演習林の事業会議が八ヶ岳演習林で行なわれた.会議はうまく進行してので,予定した時間でちゃんと終わることができ,良かった.遠路はるばるお疲れさまでした. 

6月26日と27日は,遠路はるばる来ていただいたOさん達と,八ケ岳の針葉樹林で調査を行なっていた.あいにくの天候であったが,なんとか調査ができて良かった.また,色々と話もできて楽しかった.どうも有り難うございました.ここの林分を観ていると色々と思うところあるが,それを定量化する必要が今後あるだろう.

今週は梅雨空のなか,その間隙に調査をアタック的に行なった.月曜日は天候などで順延していた渓流水と雨水の採集,火曜日は全天写真撮影,pFメーターの値確認,デンドロメーター読みの豪華三本立てをこなした.天気にせき立てられた調査であった.

今月も似たような感じで進みそうだ.
7月9日(金曜日)
今週の火曜から昨日まで八ケ岳の針葉樹林で調査を行なっていた. 昨年と同じく,M研の皆さんに来ていただいた.毎木調査の醍醐味を感じてくれたら幸いである.かなりハードな調査になってしまい申し訳なかったが,実はなによりも隊長自身がやられていたという説がある.ヌカカの攻撃がすさまじく,頭までかまれて痒い.しかし,この時期にしては珍しく晴れ間すらあったので,予定以上に調査が進んで助かった.おかげで野望まであと一歩まで迫ってきた.どうも有り難うございました.

今日は渓流水と雨水の採集を行なった.霧の影響は大きいなと改めて感じた.

今週はファイトをカウントし続けた一週間だった.野外調査は進んだが,デスクワークが遅延気味になってしまった.不義理度を高めないうちに,週末に勝負をかけたいところだ.
7月21日(水曜日)
先週の15日から17日まで御嶽山調査に同行していた.梅雨明け前の天気なので調査が出来るかどうか心配していたが,なんとも都合のよい天気になり,予定していた調査を終えることが出来た.なかなか勉強になった調査でもあった.有り難うございました.

御嶽山から戻ってきた日に関東甲信越が梅雨明けした.するとこれまでとは打って変わった晴天と猛暑になった.野辺山ですら今日の最高気温が摂氏29.9度になった.野辺山の短い夏を満喫すべく,今のうちにフィールド調査でファーステスト・ラップを示したいところだ.

今日はその暑さのなか,雨水と渓流水の採集を行なった.梅雨明け前の雨で雨水がそこそこ溜まっていた.
7月23日(金曜日)
これまで雨天が続いたこともあり,晴れるとついせき立てられてしまう.

昨日はSさんと再来週に行われる森林総合実習の下準備を行なった.まずは一段落であろうか.有り難うございました.今日は季節調査モノ三連発であった.昨日今日は作業が終わったあたりで汗だくになっているが,身体を使っての心地よい汗だ.机の前で流す嫌な汗よりは格段によい.と,思っていたら,昨日はメイルをみて冷や汗が流れた.なんとも申し訳ない気持ちで一杯だ.

事務所に出来た学生室のコンピュータのネット接続がうまくいかなくて苦戦していた.OSの設定でコツがあるのかと思っていたが,どうもそうではないことに途中で気付いた.もしやと思い,ハブの電源をいったん切ってみると,なんのことはなくちゃんとインターネットに接続できた.少し拍子抜けたが,繋がったのでよしとしよう.
7月30日(金曜日)
今週は諸々と準備やセッティングを決めたりしていた.そして来週から森林総合実習が始まる.晴天で無事に終わることを今年も願っている.

7月がもう終わる.今月は,あっという間ではなく,妙に長く感じた.ずいぶんと盛り沢山な一ヶ月だったからだろうか.
8月6日(金曜日)
月曜から今日までは森林総合実習であった.無事に終了してほっとしている.担当していただいた皆さん,有り難うございました.Sさんのアイデアで,今年は新しい取り組みをひとつ行なってみた.自分自身は興味ある話題だが,他の方はどうだったであろうか.天候の関係で順番の入れ替えがあったものの,総じて好天に恵まれた.

来週は付属坂戸高校の実習だ.来週も実習日和であればよいなと思う.

森林総合実習が終わったあと,午後から雨水と渓流水の採集に行ってきた.最後の最後で夕立にあってしまった.
8月11日(水曜日)
月曜から今日までは付属坂戸高校の実習だった.好天とまではいかなかったが,なんとかもったのではないかと思う.今回も天候によって,内容や実習項目の順番を入れ替えたりすることで対応することが出来た.お疲れさまでした.実習で私は熱帯林がどのようなところかという講義を行なったのと,毎木調査の実際を体験してもらった.

ものの大きさを理解するために,比較のためのスケールがあると便利だ.星新一のエッセイに書いてあったが,スケールは対象物からみて一桁程度に収まるモノがよいのだそうだ.東南アジア熱帯の突出木の樹高は70-80mちょっと,北米の針葉樹であれば100mを越すほどにもなる.このあたりと比較するなら,通天閣タワー (103m) や京都の東寺の五重塔 (54.8m) が丁度よさそうだし,分かりやすいのではと思っていた.これらは関西ではまあ通じたのだが,関東ではあまり馴染まないようだ.そこで最近は土浦の牛久大仏 (120m) や,つくば市のエキスポセンターに置いてあるH-IIロケット (50m) で比較している.しかし,これも反応はイマイチのようだ.今回の実習の講義ではM78星雲の宇宙人 (40m) を使ってみた.そこそこ凝ったスライドまで作ってみたが,ウケはイマイチだった.なにかよいスケールはないものだろうか.
8月19日(木曜日)
月曜日はチェンソーを使った作業を行なった.以前よりは上手に使えるようになってきたものの,まだまだ不慣れだ.この日は久々に摂氏30度近くまで気温が上がり,二時間足らずの作業で麦茶を1リットル近くも飲んだ.

昨日は雨水と渓流水の採集に出かけていた.その際に気付いた気象観測周りの整備なども行なった.今日もその続きを行なった.
8月25日(水曜日)
先週の金曜日は会議で筑波に行っていた.八ケ岳の麓よりは気温は高いが,湿度は思ったほど高くなかったので,マシな感じだった気がする.

翌日の土曜・その翌日の日曜は「食と緑の地域連携プログラム」の八ケ岳実習であった.土曜日に八ヶ岳演習林を,日曜日に川上演習林をご案内し,この周辺の森林の様子とその実際を観ていただいた.天気もまずまずで,受講生の皆さんも熱意があり,こちらも楽しい実習であった.これにて今年度の八ヶ岳演習林スタッフが担当した三実習(森林総合実習,付属坂戸高校実習,食と緑の八ヶ岳演習林実習)が無事に終わった.

担当実習が無事に終わった安堵と,まだ残暑厳しいが朝晩は涼しくなってきたこともあり,少々気が抜けつつある.あと一踏ん張りして,少しだけチャージしたいところだ.可能だろうか?
8月31日(火曜日)
今日は渓流水と雨水の採集に行ってきた.しばらく晴天が続いたこともあり,雨水はほとんどなく,八ヶ岳演習林の中を流れる沢からの水を採集できなかった.川上演習林の方は弱々しいものの,沢の流れはあった.

今月はあっという間に終わった感じだ.実習対応などは昨年と同じペースなはずであるが,今年の方が何故か盛り沢山感が強い.外仕事はルーチン以外は微速前進,内仕事は今年も夏休みの宿題に慌てる小学生状態という感じだろうか.
9月7日(火曜日)
なんとか先週は少々チャージすることができた.精神的には好調だが,肉体的にはまだ夏の疲れが見え隠れしている.野辺山ですら,この時期になってもまだ半袖で過ごしているので,今年の残暑は厳しいと言わざるを得ない.しかし,ビールは「秋」になった.

週明けから久々に嬉しい便りが複数あった.素晴らしいことだ.
9月14日(火曜日)
先週の水曜から金曜は農林生物学実験1の担当のため,筑波に行っていた.移動日の水曜日は台風9号が熱帯低気圧に変わり,関東に移動しつつある時間に,ちょうど私も移動中であった.久々の豪雨で,あまりの雨量に電車が止まるのではないかと心配した.幸いそのようなことはなく,無事に筑波に到着できた.着いてからは,翌日の実験が出来るかと心配した.講義名には実験とあるが,私へのお題はプロットの張り方のイロハである.むしろ,野外実習的な内容であり,これまでは実際に外に出て行なってきた.幸いにもこれまでは好天に恵まれたが,今回ばかりは観念した.しかし,翌日は台風一過とまではいかなかったが,秋空を拝む天気になった.これまでは大学構内のアカマツ二次林で行なってきたが,まだ林内がぬかるんでいるだろうということと,ポケットコンパスを使用した測量に慣れてもらうことが目的だったので,総合研究棟の近くの丘で行なった.あとは習うより慣れろで,実際に自分の調査で行なうようになれば自分の技になっていくだろう.

週明けの今週は妙に切迫している.自分がもう一人欲しいところだが,そうなったら周りは大変だろう.
10月1日(金曜日)
先月後半は演習林内に設置したプロットの再測に勤しんでいた.SさんとTさんのアシストもあり,順調に終わった.有り難うございました.特に目立った攪乱もなかったので,順調に成長しているというところだ.先月は0.25haと1haの二つを終えた.実働三日ほどで,合計1900本ほどである.まだ 1.51haと1haの二つのプロットの再測が残っていて,その合計は4560本である. 

今日は雨水と渓流水の採集を行なった.かなりの雨水が溜まっていた.シトシト雨があった程度の記憶なのだが,実は結構な雨が降っていたようだ.

今月は公私共に盛り沢山になりそうだ.
10月15日(金曜日)
先週の火曜・水曜は「植物性質データベースの構築と活用」という研究集会とワークショップに参加・発表するため,京都大学生態学研究センターに行っていた.個葉からプロットまでの様々な植物の性質についてのデータベースの取り組みについて議論した.私はPlotNetの取り組みについての講演を行なった.植物の性質について情報を集めたデータベースは種類によって多々あるので,それらをうまく活用して,グローバルな傾向を導き,そのメカニズムに迫ることが大きな課題であろうか.

久々の生態研センターであったが,周囲環境も構成している方々も変わったこともあり,何か妙な感じだった.八ヶ岳に戻る前に,本部キャンパスに立ち寄った.大文字山やその周りではナラ枯れが深刻な状況になっているのとの話を聞いていたが,実際に目にすると改めて大変だと感じた.この問題,あまり人事ではない.

八ヶ岳に戻って,週末は上高地談話会の講演を拝聴しに松本に行っていた.実は上高地もケショウヤナギもこの目でしかと観たことがない.講演はとても興味深く,ためになった.その後は大学時代の恩師とみなさんにご一緒させてもらい,上高地へ行っていた.この目でしかとケショウヤナギと上高地の山々,そしてはらしょーなお酒を堪能することができた.久しぶりに山をご一緒でき,楽しくお話ができたので,かなり感慨深いものがあった.これを機会にまた上高地でご一緒できれば,と思っている.

上高地滞在中の現地の黄葉はちょうど見頃であった.八ヶ岳に戻ってからやや焦った面持ちで八ヶ岳を観ると,こちらも結構黄葉が進んでいた.水曜日に雨水と渓流水の採集に行ってきて,10日ぶりに演習林の森に入った.この間にかなり秋が深まった感じだ.外仕事もそろそろラストスパートをかけねばならない.その前にすっかり溜めてしまったデスクワークをこなさねばならぬ.昨日今日はそんな感じでアタックをかけていた.しかし,まだすべてが終わらず,焦る.
10月20日(水曜日)
先々週に京都大学生態学研究センターに行って大津で宿泊したとき,翌日にちょっとだけ背中に寒気を感じた.ちょっと肌寒い八ヶ岳から,こちらの感覚では初夏のような関西との気温差と,おそらくは寝冷えがあったのだろう.その後は何もなかったので気にしていなかったが,先週の水曜日あたりから喉が痛みだし,咳が出て,鼻水がでるという風邪に移行した.熱はないのだが,少々ダルい.市販の風邪薬を飲んだら効果があったものの,とにかく眠くなった.先週末にいたっては起きている時間の方が短かった気がする.良く寝たせいもあり,ようやく復活してきた.そこで今日から残りの毎木千本ノックを再開した.
11月15日(月曜日)
しばらく更新していないうちに11月になっていた. 

先月の20日以降から何があったか振り返ってみると,10月27日と11月10日に筑波で生物資源生産科学実習の担当があった.この実習は履修生が多いので,二班に分けてそれぞれ行なっている.二回とも天気に恵まれて無事に終わった.これにて二学期に私が担当してる講義・実習が終わった.

11月4日からは,はるばる京からHさんとOさんに来ていただき,イラモミ・プロットの再測を行なった.おかげでかなり進んだ.有難うございました.今度は八ヶ岳の針葉樹林のさらに面白いところを一緒に観れればと思っている.

11月8日に生態学会の講演申し込みを行なった.私のエントリー・ナンバーは200番代であった.今年も締切日に指数関数的に申し込み数が増えたのだろうか.

先週の生物資源生産科学実習が終わったあと,八ヶ岳に戻らず北大に行き,研究プロジェクトの打合せを行なってきた.今週からは八ヶ岳な日々である.こうして振り返ってみると,なんとも慌ただしい.師走の前倒し状況のここ最近であった.

年末までの日程もまだバタバタ続きになりそうだ.この先のスケジュールも暗雲ならぬ噴煙が立ち込めてきた.今のところなんとかなりそうだが,果たしてどうなるか.
11月19日(金曜日)
中座していたプロットの再測を火曜日から再開した.火曜水曜と Iさんとアタックをかけた結果,イラモミ・プロットの再測が終わった.火曜日はよかったが,水曜日には息がきれてしまった.斜面が急で,なおかつ岩場が多いところだったので歩きづらいこともあるが,単にバテたのだろう.大丈夫か自分,としょげていた.これで残りは1haプロットの1311本になり,ゴールが見えてきた.

昨日は森林総研のHさんKさんとミズナラ二次林周りの調査を行なっていた.調査開始時に雪が舞い始めて不安になったが,こちらも順調に調査を終えることができた.

来月のスケジュールが次々に決まっていく.結構タイトな日程になった.その関係で今日もバタバタとしてしまった.急いては事を仕損じる.昨日今日と凡ミスが目立ったので,落ち着いて物事を進めなくてはいけない.そして自動車のタイヤを冬タイヤに替えなくてはいけない.私が疲れて寝ているうちに小人がたくさん出てきて,替えてくれないだろうか.
11月22日(月曜日)
土曜日はバテたこともあり,久々に昼寝をした.目覚めてみても当然ながら私のクルマは夏タイヤのままであった.結局,大人(私)が出てきて一時間半ほどで冬タイヤに交換した.

今日は今年一度あるかないかの集中力を使って,停滞していた或る仕事へ一気に勝負をかけた.おかげで終わったものの,消耗がはげしい.オーバーテイクのボタンを押したまま走りぬいた感じだ.日々コツコツと行なうべきだったと今更ながら反省している.

そして今日は妙に緊張している.
12月6日(月曜日)
11月23日から12月5日までインドネシア調査に出かけていた.行き先は中央カリマンタンのパランカラヤである.

10月からムラピ山噴火による噴煙の影響で,飛行機が引返したり,欠航になったりしていたので,渡航できるか少々不安であったが,無事に行って返ってこれた.今回は山火事後の森林再生過程の把握というプロジェクトに参画しての渡航で,そのお題にそった形で調査地の選定や下準備などの諸設定を行なってきた.予定していた調査項目をなんとか終えることができてほっとした.今日は熱帯ボケと安堵感から,ややスローペースである.

今回は日本からはHさんとSさん,インドネシアからはTさんとIさんとご一緒させていただいた.Jさんもご一緒の予定であったが,ご多忙とのことで残念ながら会えなかった.また機会があればと思う.夕食の前後にHさんとSさんと反省会を行なっていて,「反省」という言葉が今回の調査の流行語になった.もちろん真面目にその日の調査の反省と翌日の打合せを行なったのだが,星を眺めながらであったりした.その「反省会」に一日だけ参加できない日があった.パランカラヤに到着した24日のお昼あたりからお腹に鈍痛を感じ,夕方にはそれが大きくなってきた.飲食関係で思い当たるフシがなかったので,風邪を引いたのか,例によっての急性胃腸炎か,とにかく腹痛で辛いという事実しか分からない状態だった.その日は夕食もとらずに,横になって安静した.そのおかげで翌日には復活して,以降の「反省会」にレギュラー参加することができた.

今回の機中は行きも帰りもとにかく寒かった.涼しいのではなく,寒いのだ.もちろん長袖でトレーナーまで羽織っていたのが,毛布をかぶっても寒かったくらいである.機中を寒くする理由には諸説あるが,どれも最もらしくもあり,どれもそうでもない.行きの機中は急ぎの仕事をしていた.関係者の皆さんには本当の間際で申し訳ない.帰りの機中は仕事も一段落し,眠れなかったこともあったので,機中で「オカンの嫁入り」という映画を観ていた.以前から観たいと思っていので調度良かった.一見すると軽いと思われる話であるが,実は重いテーマが含まれていたのと,宮崎あおいと大竹しのぶ(敬称略)という演技派女優の共演もあり,ハマってしまった.観終えた頃には東の空に暁が見えた.

今年も残り僅かになった.でもすべきことなどはたくさんある.ブーストを上げていきたいところだ.
12月10日(金曜日)
熱帯ボケからよくやく復活しつつある.日本の寒さにも慣れてきたが,寒いものは寒い.

火曜日の午後と木曜日,今日の午前で,Iさんのアシストのおかげで,残っていた1haプロットの再測を終えることができた.ありがとうございました.これにて,この秋から延々と行なっていた八ヶ岳演習林と川上演習林に設置したプロットの再測が総て終わった.八ヶ岳演習林には二つの1haプロットで合計約3000本,川上演習林では1.51haと0.25haの二つのプロットで合計約3500本,総計4プロット3.76haで6500本ほどをこなしたことになる.手伝っていただいた方々に感謝いたします.すでに再測が二回目のプロットと今回が初めてのところがある.総てのプロットで最低一回は再測をしたので,ひとまず一巡というところであろうか.心残りはプロットのメンテナンス関係が全部終わらなかったことだ.来年以降にできればと思う.

水曜日は雨水と渓流水の採集を行なった.雨から雪の季節になり,今回をもって今年度の採水を終えることにした.

そろそろ鬼が笑うことを考える必要に迫られてきたが,その前にまずは年内のことを考える必要に迫られてきた.
12月28日(火曜日)
16日から今日までロードに出ていた.出張双六ともいう説もある.

16日から18日までは,筑波大学で行われた,筑波大・信州大・岐阜大の3大学が連携して行なっている大学間連携事業の年次報告会に出席・参加するためにつくばであった.

18日は八ヶ岳に戻らず,成田に行った.前泊して,翌19日から26日に帰国するまで,マレイシアに行ってきた.今度は半島部のPerak州のPerak Integrated Timber Complex (PITC)という生産林の様子を見に行ってきた.色々な意味で,以前に入っていたDeramakot保護林と似た感じで,やはり持続的な熱帯林林業を目指しているサイトである.ゾウがうろうろしているようで,足跡を見かけた.このあたりも似ている.滞在中はFさんに非常にお世話になった.有難うございました.Fさんの尽力のおかげで,充実した滞在をすることができた.
往路は仕事関係の書類に目を通していたりしたが,復路は例によって眠れなかった.何時までも寝れなくて悔しくなってきたので,途中から映画を観ることにした.今回は「おにいちゃんのハナビ」を鑑賞した.これは知らなかったので,どんなものかと思って観始めたが,すっかりハマってしまった.実話を基にした話とのことで,そのような花火大会があるとは知らなった.
26日に朝に帰国し,八ヶ岳に一旦戻った.洗濯や掃除などを終えてから,温泉へ行ってくつろいできた.体重を測定すると自分のベストウエイトからは若干太めの目方であったが,顔はゲッソリとしている.多分,前の晩によく寝れなかったので,ぐったりした顔になっていたのだろう.しかし,顔の様子とは相反して,目方は増えていたのは問題のような気がする.しばらくは野菜重視の食生活を心がけたい.

そして翌27日には京都大学に行き,キナバル・サバ関係の研究打ち合わせに出席・参加してきた.様々な議論に加わることは重要だ.今回,改めてそう思った.あとは,年度末進行に関してなど,どうなるだろうか.
野菜生活を心がけたはずだが,初日から早速崩壊してしまった.かなりの頻度でラーメンを食してきた.特に今日は昼食と夕食もラーメンだった.久々に新福菜館本店の中華そばを食したくなった.昼食にはやや遅い時間だったが,相変わらず多くの人がいる.久々に満足した.

これにて無事に出張双六も「あがり」の目になった.時々,自分がどこにいるのか一瞬分からなくなったり,人の話している言葉が何語か分からなくなったりして,焦った.日本や自分の普段の生活圏のリズムに戻るのに,ちょっとだけ時間がかかるかも知れない.今日,京都から戻ってくると,八ヶ岳の麓は雪が降っていた.これでシャキンとリズムがもどるのかも知れない.
2011年1月17日(月曜日)
SS全開アタックな日々が続いている.違う例えをするなら,空港の航空管制のような感じであろうか.なんとか着陸分は許可を出してこなしているが,離陸許可を出すのに少々遅れがみえはじめてきた.混みださぬよう,delayを最小限にするのが腕の見せどころだ.
1月28日(金曜日)
先週の木金は筑波に行っていた.

今週の月曜日は救命講習会が事務所であった.心臓マッサージのやり方とあわせてAEDを使用した蘇生法についての講習を受けた.もし万一の場合があったとき,せめて自分が出来ることを知っておくことは重要だ.消防局の方に来ていただいて,丁寧に教えていただいた.消防局の方々の熱心で,人を救おうという真摯な姿勢に身が引き締まる思いを感じた.有難うございました.
2月7日(月曜日)
先週の火曜から金曜までは筑波だった.

木曜日は農林生物学実験2の担当があった.私が担当する講義・実験などでは,今学期はこれが最初で最後だ.コンピュータを使った研究生活のイロハを実技込みで慣れてもらおうという趣旨の回である.今回は出先用のMacBookを持っていったのだが,ビデオアダプターを持ってくるのを忘れるという失態をしてしまった. Macなノートはそのままでは外付けのモニターや液晶プロジェクターに接続できない.しかも研究室のMacな方は非常に限られている.なんとかKさんからアダプターを借りて,ひと安心したのもつかの間,今度は繋げたプロジェクターからは全面ピンク色の画面が映しだされているではないか.これでは講義にならない.原因を探ると,どうもプロジェクターそのものが故障したようだ.なんとか他のプロジェクターを借りてきて講義を行なったが,その分の時間をロスしてしまった.申し訳ない.

それらの合間に卒論な方々の発表スライドのチェックなどを研究室の方々と行なった.最初は緊張するだろうが,どうか自信を持って欲しい.胸を張って堂々と,自分の研究成果を皆に熱意をもって伝える発表をして欲しい.質問を恐れず,やりとりを楽しんで欲しい.質問があるというのは,その研究に興味を持っているからだ.

先週はバタバタの極みやら気落ちすることがあり,テンションが下がり気味だったような気がする.こんなときは,散歩して頭を冷やし,温泉にゆっくり浸かって気分を落ち着かせ,そのあと冷えたビールをきゅっと飲めば良いだろうか.少しはそうだという気がする.
2月16日(水曜日)
先週は長い一週間だった. 

10日にPlotNetの会議があり,出席してきた.データベースの規格や運営ポリシーなど,なかなか興味深い話題が多かった.

今週の月曜日は卒論発表会で,それに出席するために筑波に行っていた.内容はもちろんだが,プレゼンの進め方や質疑応答の様子を眺めていると,その研究への情熱と本人がどこまで自分の研究を理解しているかが分かるような気がする.大教室の壇上で発表するのはこれが初めてな方が多く,緊張したと思う.数をこなせば慣れていくのだろうけど,私は未だに口頭発表では緊張するので,あまり人のことは言えた義理ではない.そして来月は生態学会で久々の口頭発表がある.プレゼンをそろそろ完成させねばならない.偉そうに言ったが,自分が壇上でホワイトアウトしないように,綿密なシナリオを作っておいたほうが良さそうだ.
2月25日(金曜日)
梅は咲いたか,セイノはまだか.

今週の月曜火曜と会議に出席するため筑波に行っていた.空き時間に諸々と雑用などをこなす.どれもこの先のために重要な要件である.今回の筑波滞在では,気のせいか目が痒くなって少々困りかけた.

先月末に届いたものの,バタバタしていて放置していたMacBook Airの本格的なshakedownを今日になってようやく終えた.11インチのもので,これまで外出用として使用してたMacBookよりも持ち運びに便利そうだ.SSDなので起動なども速く,これまでのようにHDではないので,物理的に故障するようなリスクが少なくなるだろう.これに伴い,使用しているマシンの配置換えを行なうつもりだが,もう少し先になるだろう.まだ年度末進行で右往左往していて何かと余裕がない.
3月4日(金曜日)
先月は週の数日は関東(主に筑波)に出かけた日程であった.今週はずっと八ヶ岳だった.関東平野の方では針葉樹の花粉がかなり散布されているようだ.ウワサを聞くだけで気が滅入ってくる.

来週は札幌で生態学会が始まる.月曜日に口頭発表のファイルを無事に送った.当日は緊張するだろうが,伝わる発表をするのみだ.生態学会の準備も含めて,右往左往した一週間だった.
3月14日(月曜日)
先週はずっとJaLTERの会合と札幌の生態学会に参加・出席するために札幌に行っていた.

月曜日はJaLTERの代表者委員会があった.建設的な議論が進み,懸念されていたことも前向きに進むようだ.

火曜から生態学会が開幕した.今回もたくさんの参加者で,多くの興味深い発表を聞けて,良い刺激になった.自分の発表は久々に口頭発表で行なった.久々だったこともあり,かなり緊張してしまった.札幌での開催だったが,今回はある程度勝手の分かるところという気持ちで過ごすことにした.とはいえ,火曜と木曜の晩は,昔を思い出す懐かしい気持ちに戻れて嬉しかった.

と,ここまでは充実した日々であったが,11日の地震で様子が一変した.
その時はポスター会場で,数名の方々と話をしていたところだった.最初は疲れていたのかと思ったが,直ぐにどうも様子がおかしいと気づき,地震であることが分かった.情報が入ってくるにつれ,深刻な事態になっていることが分かりつつあった.当初からの予定は,翌12日に羽田行きの飛行機で東京に着き,そこから電車で八ヶ岳に戻るスケジュールである.12日正午に確認した段階では,私が搭乗するフライトは予定とおりに運行されるが,中央線は小淵沢までの運行で,「あずさ」などの特急は運休との情報だった.とりあえず行けるところまでと考えて,当初の予定通りに行動してみた.飛行機で羽田に到着後,東京モノレールが動いていたので,反射的にそれに乗って浜松町へ,そこにやって来た山手線にまたも反射的に乗って新宿へ,すると運行を再開した「かいじ」が来たので三度反射的にそれに乗って甲府に着いた.そのあとは小海線の最終列車に乗れたので,八ヶ岳の家にその日のうちに戻ることができた.たまたまタイミングがよかったようだ.

長野県でも大きな震度の地震があったが北信の方で,八ヶ岳の方は家も事務所も何事もなかった.しかし,筑波本部では結構な被害がでているようだ.幸いにして人的な被害がなく,演習林関係も研究室関係でも皆さんと連絡が取れている.筑波大の現状などについては筑波大のトップページに情報がある.大学周りでは本棚の中身が散乱していたり,ライフライン関係では水道ガス電気に支障があるようだ.
3月18日(金曜日)
再び長い一週間だった.

八ヶ岳の生活はこれまで通りとはいえないが,大きく変わったことはなかった.長野県北部や新潟県での余震,15日の静岡県の地震で時々揺れたこともあった.携帯電話の緊急地震速報のアラートが鳴ると緊張が走る.しかし,八ヶ岳界隈の余震も落ちつてきたようだ.

事務所は中部電力のエリアであるが,住居は東京電力のエリアなので,日によっては輪番停電が行われる.輪番停電が実施された場合,中央線や小海線の運行状況にご注意を.

筑波本部の方もだいぶ復旧が進んできているようだ.本部の方とのメイルや電話もやりとももスムースになってきた.来年度に向けて,進めることができることは進めておかねばならない.

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