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2014年度の生活

つくば4年半目な一年でした.結構なフィールドを,特に毎木千本ノックに明け暮れていた感じです. クラ担な春,キナバルと実習な夏,毎木千本ノックな秋,右往左往な冬,とこんな感じでしょうか.

2015-04-10

04月05月06月07月08月09月10月11月12月01月02月03月

4月7日(月曜日)
先月の27日から29日までは大宮で開催されていた日本森林学会に参加してきた.今回は大学演習林120周年記念展示関係の仕事などが主な目的だった.演習林がある27大学の演習林紹介のポスター展示が一同に揃うと見応えがあった.歴史を感じさせる展示物など,概ね好評なようだったので良かった.筑波から大宮は案外近いということも分かった.

今年度から1年生のクラス担任になった.大学でもクラス担任制を導入しているところがある.今年度は担当講義や実習演習がそのため昨年度よりも増えた.
今日は入学式で,先日は新入生に配布する印刷物一式を頂いた.それらを眺めると,私も初々しい気持ちになれる気がする.

「筑波大学農林技術研究」の2巻目が先日に発刊された.そのコンテンツに,
Ishihara, S. & Seino, T. (2014) Age structure and development process of a secondary deciduous broadleaf forest in central Japan. Tsukuba Journal of Agriculture and Forestry, 2: 9-18.
が出版されて入っている.石原祥子さんの卒業研究の内容がこうして形になったのはとても嬉しい.印刷された冊子を見ると,感慨もひとしお.

先月末は,目の前にあった美味しそうな人参をおもいっきり食べた.時々は目の前にぶら下げておきたい.
5月16日(金曜日)
新学期が始めってからは,これまでにないバタバタぶりだった.もう5月の中旬も終わろうとしていることに今更ながら気付き,愕然としている.
前回の更新から今日までを振り返ってみると,総合科目「森林」の講義,総合科目「食と緑」の講義と体験教室,森林育成学の講義2回,生物資源生産科学実習(キノコ植菌)2回,そして今日の生物資源フィールド実習1回目がすでに終了した.ここまでなんとかなったので,残りの生物資源フィールド実習2回目と生態学の講義も無事に終わって欲しい.

今年度の卒研生の調査下見のために,先月の23−24日で八ヶ岳演習林に行って来た.面白い調査ができそうだ.折を見て,諸々と始動する予定だ.

川谷尚平・小林元・清野達之・城田徹央 (2014) 異なる光環境下に生育するサワラ後継樹の樹冠形.信州大学農学部AFC報告, 12: 17-23.
が出版された.サワラ研究の第二弾になる.こうして形になったのは嬉しい.
5月27日(火曜日)
先週の金曜日に生物資源フィールド実習2回目が無事に終わった.昨日は生態学の講義があった.これでこの講義が無事に終われば一段落がつけると思っていた.ところがここに落とし穴があって,講義の時間に大幅に遅れてしまった.油断大敵とはこのことで,大変恥ずかしい.お騒がせしました.取り敢えず,春学期の講義と実習関係に一段落がついた.あとは来月末の試験と採点が残っている.

まだ新年度がスタートして2ヶ月弱なのだが,なにげに切迫感が続いている.
6月5日(木曜日)
先週の水曜日から土曜日まで,卒研生の学生さんの調査で八ヶ岳演習林へ行っていた.

八ヶ岳演習林の湿地林プロット内の水位計測定ロガーが測定値を記録してくれないエラーが続き,結局は持ち帰りの宿題になってしまった.ロガーかプログラムのどちらに問題があるのか,もしくはその両方なのか,現在はその問題を解決すべく,問題点を探しているところだ.
川上演習林に設置したプロットでは,学生さんと一緒に再測に勤しんでいた.要領よく進んだので,かなり順調なペースだ.残りも気を引き締めて進めたいところ.再測はかなり楽しい,至福の時間だ.

火曜日に健康診断に行って来た.昨年から気にしている聴力は,なにも問題がないようで安心した.

昨日の1年生対象のセミナーでは,図書館の活用法に関する講義を附属図書館の方に行なって頂いた.こちらもかなり勉強になった.レポートを書く際の注意事項,特にコピペの問題,引用の方法,自分の意見の主張方法などまで言及して頂いた.それらを言っていただけると大変ありがたい.お世話になりました.

今日から関東甲信越地方で梅雨入りした.
7月30日(水曜日)
前回の更新から二ヶ月弱になる.春ABの講義などが終わり,教務的には一段落がついた.先月の中旬と先週に卒研生の調査などで,それぞれ八ヶ岳演習林に行っていた.今週の月曜火曜と大学院の実習で,やはり八ヶ岳演習林に行っていた.他にも会議が八ヶ岳演習林であったりと,なにかと八ヶ岳演習林との行き来が続く.特にこの時期の八ヶ岳演習林は,関東の平地から行くとかなり快適だ.

今年度はじめからの切迫感がまだまだ続く.しかし,ひとまずの目処がつき始めてきたものが出てきたので,少しは緩和してくれるだろうか.
8月20日(水曜日)
先月の更新時にざっと6月からの様子をまとめてみた.なんとも随分と忙しない感じだったが,筑波実験植物園へ2年ぶりに開花したショクダイオオコンニャクを観に行っていたことを思い出した.まさかこんな短い間隔で,再び開花を目にすることができるとは思ってもみなかったので感激だ.

切迫感も一段落と言いたいところだが,なかなか落ち着かない.
9月24日(水曜日)
またしばらくと更新の時期があいた.

8月20日の更新のあとから29日まで,キナバル山で調査に出かけていた.今回はキナバル山の山地林と森林限界付近での樹木生理の調査を行なってきた.これまで敗北が続いている森林限界付近までの登攀があるので,今回こそちゃんと登れるのか大いに不安だった.今回は三度目の正直で,少なくてもブレーキにはならず,なんとか無事にこなせたようなので心から安心した.短い滞在期間だったが,今回の調査に同行して頂いたKさんのおかげで高密度な調査を行なうことができた.有難うございました.

今回の調査行は羽田空港発着であった.アクセスは確かに楽だった.夜に出発し,夜に帰国するパターンは初めてで,しかもクアラルンプールもコタキナバルの空港もいつもとは違うターミナルでの発着だったので,結構新鮮な感じで楽しめた.

ちょっと一息入れて,9月1日から5日までは,八ヶ岳演習林での森林総合実習だった.昨年からこの時期に行なうことになった.今年も無事に終わってホッとした.実習の様子は筑波大・演習林のスタッフ・ブログ
www.msc.tsukuba.ac.jp/ens/blog/archives/2104
からも観ることができます.

ちょっとだけ筑波に戻り,諸々の出張報告などを終えた後,9月11日から13日まで,多様性生態学実習で再び八ヶ岳演習林へ行っていた.こちらは今年度から始まった実習だ.その様子は筑波大・演習林のスタッフ・ブログ
www.msc.tsukuba.ac.jp/ens/blog/archives/2183
からも観ることができます.

この二つの実習で,服装がほぼ一緒なのはたまたまだ.

8月下旬から9月中旬までは,海外調査と実習が続くロードだった.実はまだ月末にも実習があるので,気を引き締めたいところだ.まだバタバタが続いたままにも関わらず,もう少しで秋学期が始まる.しかし,秋からは少しは切迫感がなくなるかと踏んでいる.そう願いたい.
10月29日(水曜日)
9月29-30日に一年生の生物資源科学実習があった.昨年は翌年のクラス担任予定者として参加し,今年度は主たる立場での参加であった.なんとか終了したので一安心つけそうだ.

10月1日からは後半戦の秋学期がスタートした.少しはこれまでの切迫感が少なくなるかと思っていたが,甘かった.まだまだ切迫感と加圧が続く.
何回か卒研生の調査で八ヶ岳演習林へ行って来た.改めてデータでみて,面白そうな結果がでてきそうだ.これからの解析が楽しみだ.

Mori, A.S., Ota, A.T., Fujii, S., Seino, T., Kabeya, D., Okamoto, T., Ito, M.T., Kaneko, N. & Hasegawa, M. Biotic homogenization and differentiation of soil faunal communities in the production forest landscape: taxonomic and functional perspectives. Oecologia, in press. (DOI: 10.1007/s00442-014-3111-7)
が受理されたとの連絡があった.すでに online first で読めるようになっている.最近はここまでの流れが早い.
11月26日(水曜日)
11月5-7日に八ヶ岳演習林へ今度は自分の調査で行って来た.これで今年度の八ヶ岳演習林まわりの野外調査が無事終了した.今年度は八ヶ岳・川上演習林に設置したのプロットの総てで再測を行なった.うち二箇所は卒研関係で,プロットの活用幅が広がってきた.全五ヶ所の合計4.08 ha, 6982本であった.関係者の皆さん,有難うございました.

筑波キャンパスで行なう実習も無事に終了した.

昨年から担当になった総合科目「森林」で使用するテキスト「森林学への招待」の増補改訂版が来年度に出版されることになった.その増補改訂版から,私も一章を担当することになった.

清野達之 (2015) 世界からみた東アジアの森林.中村徹 編;「森林学への招待」[増補改訂版]筑波大学出版会,つくば,印刷中.

やや熱帯寄りな嫌いがあるが,赤道熱帯から高緯度までの東アジアの森林を概説した内容である.
12月10日(水曜日)
「森林学への招待」の増補改訂版の編集打合せが先々週にあった.出版担当の方々の熱意を直接に感じ,とてもありがたい気持ちになった.また,色々と勉強になった.

昨日一昨日と八ヶ岳演習林へ,今後は事業打合せに行ってきた.天気が良く,八ヶ岳をはじめ多くの山々を綺麗に観ることができた.以前は冬もそこにいたが,今は昔,流石に寒さの感覚は忘れてしまった.今回,久々の冬の野辺山で,身が引き締まった.
12月24日(水曜日)
前回の更新の翌日から週末まで,伊那の信州大学農学部で行われた地球再生プロの年次報告会に行ってきた.5年間続いた研究プロジェクトの最終年度で,最後の年次報告会になる.

翌週の15-16日で,今後は井川演習林へ事業打合せに行ってきた.初日の道中は富士山がくっきりと観える快晴だったが,翌日には雪の井川になった.

年末のロードから戻り,今年も統計学入門の講義が始まった.昨年は準備で大変だったが,今年は昨年のコメントを基にした改訂を行なうことができたし,ペースも読めたので幾分気楽だ.しかし,実は密かに緊張気味だったりする.
2015年1月14日(水曜日)
年明け早々に統計学入門の講義があった.微妙にまだ緊張気味だったりする.

年末進行が無事に終了(たぶん)し,今後は年度内進行になる.諸々のスケジュールをほぼ決め,航空機や宿泊の手配などをすました.3月は生態学会のために鹿児島へ出かける予定である.2011年の全演協の会議で行って以来だ.

火曜日に農林生物学演習でスギ林での伐倒作業を行なった.私が一番楽しんでいた説もある.
1月28日(水曜日)
先々週の週末にセンター試験があった.

恐ろしいことに1月も末だ.気分的には再び年末な感じがする.この切迫感はどこから湧き出るのか.加圧し,加圧されつつが続く.

昨日は私が担当する農林生物学演習の2回目だった.兵太郎池の外来 水生動物相の調査と,池水の化学特性の測定を行なった.
2月4日(水曜日)
卒研修論博論の諸々の山場が続く.とはいえ,事務的な日程が集中しているところで,内容に関しては概ね良好に進んでいる.あとは発表会を残すのみ.

月曜に統計学入門の講義の全担当分が終わった.昨年度に一度行なったので,今年は少しは楽かと思っていた.しかし,やはり結構たいへんなままだった.

今日の17時が生態学会の要旨登録の締切だった.こちらも無事に登録できたので,情報を更新した.
3月11日(水曜日)
ピヨピヨとヒヨコが鳴く.

卒研修論の諸々が無事に終わった.2月16-17日に卒研発表会があり,その週の末の19-20日に修論発表会であった.これで一区切りで,あとは最後の一区切りであろう.

その翌週は,北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーションの共同利用拠点の会議に出席するため,札幌に行っていた.ちょうど前期試験の前日で,試験に備えた下見に来ていた受験生を多く見かけた.以前にプライベートで乗りそこねたB-787にようやく搭乗することができた(その時は機材不調でB-777になった).普段は通路側の座席を指定するのだが,今回は敢えて窓側を指定した.ブラインドの操作も含め,「窓」が楽しい機材だ.会議では色々と面白い情報を教えていただいた.
札幌から戻った翌日は,筑波大学菅平高原実験センターの共同利用拠点の会議に出席するため,菅平へ行っていた.
札幌も菅平も寒いと思って,念入りな防寒対策をして出かけた.しかし,予想していたほど寒くはなく,むしろ移動中にうっすらと汗ばむくらいだった.この時期は読みが難しい.

先週は久しぶりに静かな一週間だった.すべきことが進むかと思ったら,案外そうではなくて残念だ.

筆頭著者の相場さんから,論文受理のお知らせが届く.
Aiba, S., Sawada, Y., Takyu, M., Seino, T., Kitayama, K. & Repin, R. (2015) Structure, floristics and diversity of tropical montane rain forests over ultramafic soils on Mount Kinabalu (Borneo) compared with those on non-ultramafic soils. Australian Journal of Botany, in press.

昨日は信州大学アルプス圏フィールド科学教育研究センターの共同利用拠点の会議に出席するため,伊那へ行っていた.これが一連の教育拠点関係の会議シリーズの最終回になる.
3月27日(金曜日)
3月18日から22日まで第62回日本生態学会へ参加・発表するため,鹿児島に行っていた.

年度末のバタバタで,間際になんとかポスターを作り終えた.今回は初めての布ポスターに印刷した.写真クオリティーさえ求めなければ充分な仕上がりだ.持ち運びに便利で,本末転倒だが持っていくのをうっかり忘れそうだ(ちゃんと持っていきました).

鹿児島に行くのは4年前の全演協の会議以来だ.つくばに来てからこの時期のバタバタや海外調査が続いたことが多かったこともあり,学会発表も久しぶりなことを同時に気づく.今回はちょうど数日前から体温が36.7度の超微熱(測定誤差説もあるが)が続いたり,血圧が低かったりと体調がイマイチだったこともあり,ちょっとローテンションだった.その分,静かに発表などを観れたのかもしれない.もう少し諸々と楽しめばよかったのでは,と少々思った.それだけが残念.

夜の席で素晴らしいセリフを聞いたので,忘れないようにここに記しておこう.「データもしくはフィールドに真摯に向き合う」こと.派手さはないが,これに勝るものはないだろう.改めて肝に銘じたい.

福田直也・瀬古澤由彦・水田大輝・弦間洋・田島淳史・瀧川具弘・林久喜・野口良造・清野達之・加藤盛夫・石川尚人・浅野敦之・秋葉よしえ・伊藤睦・伊藤百世・大宮秀昭・岡田一男・片桐孝志・軽部潔・酒井一雄・齋藤明・佐藤美穂・菅原慶子・比企弘・松岡瑞樹・山本倫成・横山和人・吉田勝弘・本間毅・松本安弘・米川和範・川崎敏安・矢口由典・関口正実・森妙子・藤谷りつ子・塚原真知子 (2015) 広域被災地の農業復興に向けた放射性物質の移行モニタリングと芝生等被覆作物による土壌中の放射性物質の物理的・生物学的除染と減量化-農林技術センター内の空間線量率の推移について.筑波大学農林技術研究, 3: 1-9.
が,出版された.農林技術センター敷地における4年分の空中線量の推移の報告である.

「森林学への招待」[増補改訂版] (ISBN978-4-904074-36-7 C3040) が出版され,もうそろそろ書店の店頭に並ぶかと思う.私も一章書かせて頂いた(2章・「世界からみた東アジアの森林」を執筆).まずはお手にとって観ていただけたらと思う.

年度末進行や学会明けでバテたのか,スローペース・ローテンションのまま.一息ついたらちょっと休もう.

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