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2016年度の生活

井川に来て二年になりました.井川と静岡に慣れてきたところです.山での猛々しい調査に復帰しはじめた一年でした.生態学会と熱帯生態学会の大会運営に関わりました.井川でのプロットな春,ロシアで初調査な夏,北海道での森林とプロットな秋,たんぽぽの綿毛舞う冬,とこんな感じでしょうか.

2017-04-03

04月05月06月07月| 08月|09月| 10月11月12月01月02月03月

4月25日(月曜日)
新年度がスタートして一ヶ月弱となった.あっという間に木々も芽吹きだした.

しばらくは静かに右往左往していたが,なんとか一段落したところで新学期の講義が始まった.総合科目「森林」から今年度の講義がスタートした.今回は工夫して,投影するスライドの背景を黒板のように少し濃い目の緑にして,文字を白くしてみた.そうすれば講義中に教室の照明を落とさなくても大丈夫だろうと思ったが,完全な裏目に終わった.次は余計なことをしないようにしよう.

今日は地元の井川小中学校の植樹のお手伝いと講義に行ってきた.なかなか楽しかった.

井川に来て一年が経過した.一年を通してここの感じを掴めたと思う.昨年度は引き継ぎもあり,なにかと筑波への出張が多かった.回数は筑波大に来てからの最高値を,合計日数では二位を記録した.一方,昨年度は海外出張がなかった.今年度は忙し過ぎない程度になればと思う.

矢井田瞳の新譜 ”TIME CLIP" をよく聞いている.夜のドライブで聞くといい感じだ.そのペアで聞いているのが Primal Scream の新譜 ”Chaosmosis" だ.これまでからだいぶ尖ったところがなくなったような感じがする.
5月17日(火曜日)
井川での森林調査の進展が遅れている.昨年のはじめに適所を探しているうちに梅雨に突入した.その後に盛り返すのが大幅に遅れて今に至る.今年こそはなのだが,調査予定日に雨が降ったりとして,やや遅れ気味で焦っている.

先週末は会議のため東京だった.会場は学士会館で,迫力を感じた.会議が終わった後に,会場付近の書籍と楽器の街を少し散策してみた.楽しそうな誘惑を振りきって戻ってきた.
6月8日(水曜日)
先週の月曜日は講義で筑波だった.実に久々感があったので,スケジュール帳を確認してみると,実に一ヶ月をちょっと越したほどの間隔があった.気のせいではなく,つくばは暑かった.これで春学期ABで担当している講義が終了した.その分,春C (7月)に集中講義がある.その準備をボツボツながら着手している.

遅れを気にしている井川での森林調査の進展は,微速ながら前へ進んだ.ちょうどのタイミングで東海地方も梅雨入りしてしまったので,空の様子をみながら進めていくしかない.昨日の調査では例によってヌカカの総攻撃を受けた.まだ大丈夫だろうと思っていて,油断していた.現場に着いた時に森林香を持ってくればよかったと悔やむ.見極めが甘く,昨年も同時期に大変な目にあっているにも関わらず学習していないのが恥ずかしい.それでもザックに入れていた虫よけスプレーが功を奏して,昨年よりはダメージが少ない(ことにしておこう).
7月1日(金曜日)
7月になった.

6月17-19日は,筑波大で開催された第26回日本熱帯生態学会年次大会に参加していた.発表はなかったが,大会実行委員を仰せつかっていた.無事に大会が終了してよかった.色々と面白い講演を聞けて,多くの方々とお話もできて楽しめた.食性(タイポではなく,本当に食べる方)の話が面白かったのと,ミャンマーやカンボジアでの研究が多かったのが印象に残った.

今週の月火は,演習林事業会議でつくばだった.年に一度に演習林スタッフが集合して,演習林の運営などを議論する会議だ.こちらも無事に終わった.

野外調査は梅雨の晴れ(というほどではないが)間を縫ってなんとかこなすことができた.理想としている全体の15%をこなしたという進行具合だが,少しでも進んでいるので良しとしたい.

今日は狂犬病の予防接種に行ってきた.犬にではなく,自分に,である.用心のためだ.
7月14日(木曜日)
夏を迎え,本格的な実習シーズンが始まった.先週の高知大の実習の期間中は,梅雨明け前とは思えない見事な晴天が続いた.赤崩の上から鳳凰三山が見えるとは思わなかった.お疲れ様でした.

週明けは農林技術センターで月一で行なっている定例会議を井川演習林で行なった.こちらもまずまずの天気であった.会議に天気は関係ないと思われそうだが,現地見学で関係があったりする.

昨日は人用の狂犬病予防注射の二回目に行ってきた.哺乳類調査を行なう予定ではないが,用心しての接種である.

秋から冬のスケジュールを詰めつつある.そんなの少し早いのでは…と思われるかもしれないが,プロットの再測を控えているので早めにスケジュールを組まないとあとが怖い.いや,あとで怖い.
7月29日(金曜日)
先週の19-22日は井川演習林で森林流域工学実習/公開森林実習2が行われた.今年から私も担当に加わることになった.実習の雰囲気もよく,私自身もかなり勉強になった.担当教員の皆さんとTAさん,お疲れ様でした.実習の様子は演習林のブログ
http://www.msc.tsukuba.ac.jp/ens/blog/archives/2973
でも紹介しています.

週が明けた今週の水曜木曜は森林育成学の講義でつくばだった.今年から秋学期に行なっている講義を春Cで集中的に行なうことになった.初日は朝から夕方までみっちりと,翌日は午後から私の登板だった.生態学の講義は二限連投で,毎年結構制球が甘くなる回がでてしまう.しかも今回は朝から夕まで講義をするので,ちゃんとできるのか不安だった.しかし,意外に持ちこたえたので安心した.話をしていて気づいた点があったので,来年度以降に反映させたい.

そして久々に緊張している.
10月17日(月曜日)
7月末の森林育成学の講義を終えた後は井川に戻らず,筑波でしばらく諸々の雑用をこなし,8月1-13日のロシア調査に備えていた.ついにロシアの森林で調査を行なうことになった.
行き先はアムール州のゼイスキー自然保護区というところである.なんとなくだが,日本からはかなり遠いイメージだ(個人の感想です).飛行機での移動時間は乗り継ぎ二回のそれぞれが数時間程度なので,合計でも東南アジア調査のおおよそ半分程度だろうか.しかし,調査地までの道のりは長かった.飛行機でハバロフスクに入り,そこからシベリア鉄道で一昼夜かけて移動して,そこから車で二時間程度かけて近くの街へ,さらに車で奥に入り,今度は山道を一日かけて歩いて到着した.しばらくは自然保護区内にあるステーションに滞在しての調査だった.85リッターのザックをフルにして山を登り,山小屋で寝泊まりというキャンプ的な調査で,久々の漢の調査だった.自分もまだまだこういう調査ができると分かり,かなり嬉しかった.
時は昔,今回の調査隊のリーダーさんには,私が大学院生だった頃にとてもお世話になった.長い時を経て,ロシアの高山ツンドラで調査をしていたとき,ちょっと感慨深いものがあった.
初めての熱帯調査はインドネシアだった.その時は私も遠くに来たもんだと思った.実際に赤道直下付近で,ちょっとだけ南半球なので本当に遠い.今回は距離的には近いのだが,果てに来たなと感じた.植生の違いがそう感じさせたのだろうか.

帰国後は夏休みを経て,諸々と雑用を終えた後に学生さんとの井川の森林での調査だった.

8月29日から9月2日までは井川演習林で森林生物学実習があった.台風が迫ってきていて実習がちゃんとできるか不安だったが,なんとか台風の進路から逸れたこともあり,無事の終了でホッとした.実習の様子は演習林のブログ
http://www.msc.tsukuba.ac.jp/ens/blog/archives/3090 で紹介しています.

その翌週の9月5-9日は,今度は八ヶ岳演習林で森林総合実習があった.またも台風が攻めてきて,実習がちゃんとできるか不安だった.こちらも天気がなんとか持ちこたえ,無事の終了でホッとした.実習の様子は演習林のブログ
http://www.msc.tsukuba.ac.jp/ens/blog/archives/3123 で紹介されています.

その翌週は学生さんとの井川の森林での調査だった.またも台風がやってきそうで,無事に調査ができるか心配だった.こちらも辛うじて天気がなんとかなり,メニューをこなすことができた.さすがに台風と雨天にうんざりとした気分が続く.

9月27-30日は全国演習林協議会の秋季総会で名寄へ行っていた.久々の道北でテンションがちょっと高めの滞在だった.会議そのものは全くのベタ凪で,予定よりも早く会議が終わるほどだった.30日の現地見学会は雨龍研究林の壮大な森林を堪能してきた. その様子を演習林のブログ
http://www.msc.tsukuba.ac.jp/ens/blog/archives/3275 で紹介しています.

全国演習林協議会秋季総会後は井川に戻らず,北大の苫小牧研究林で調査を行なっていた.大昔に設定したプロットの再測に勤しんだ.気持ちのよい調査ができて嬉しかった.データも厚みをましたので満足だ.

北海道ロードから戻った先週は,学生さんとの井川の森林での調査だった.この時は晴天に恵まれ,かなり順調に調査を行なうことができた.

そんな調査ロードと実習連投の8月9月が終わった.気づけば秋がかなり深まり,肌寒くなってきた.
10月28日(金曜日)
後期の講義が始まっている.先週の木曜日は農林生物学実験で筑波だった.7月末以来の筑波で,2ヶ月ちょっとぶりだ.ポケットコンパスを使ってプロットを作るための測量を行なう内容の担当を行なってきた.その様子は演習林のブログ
http://www.msc.tsukuba.ac.jp/ens/blog/archives/3303 で紹介されています.

つくばセンターから大学まではバスで移動している.このバスに交通系ICカードで乗れるようになった.両替や小銭の用意をしなくてよいので,かなり楽になった.

来年3月に早稲田大学で開催される第64回日本生態学会の講演申し込みの締切が11月1日17時と迫っている.先程エントリーを終えた.昨年度から大会企画委員を仰せつかり,そちらの方のあれこれで自分のことをすっかり忘れていた.まだ締め切りまで時間はあるが,まずは登録を済ませておいた.
11月11日(金曜日)
先週の火曜には大学院の講義で筑波に行っていた.英語で行なう講義で,来月にこれの日本語版の講義がある.講義後は研究室のゼミや学生さんと解析結果の打合せなど.

井川に戻ってからは今年の春から始めた森林調査シリーズを再開した.先週の金曜日に演習林の標高1800 m 近くのサイトまで行ってきた.流石に寒く,鼻水が流れるのをなんとか堪えての調査で,視覚的には見苦しかっただろう.しかし,内容的には楽しめた.今週の月曜は標高1300 m 近くのサイトで調査をした.こちらは1800 m サイトよりは標高が低い分だけ寒くはなかった.

井川の森も紅葉がきれいになってきた.そんなを楽しみつつも,季節はもうを迎えている.
11月30日(水曜日)
先週の火曜水曜は教務関係で筑波へ行っていた.筑波も寒くなってきた.

パスポートの有効期限が残り半年以下になったので,新しいパスポートに更新した.先日に新パスポートを受け取った.これで三代目のパスポートとなった.初代は総ページの半分以上を使ったが,二代目は半分も使わなかった.今度はどの程度ページを使うことになるだろうか.

井川演習林での森林調査シリーズを先週の金曜と今日と行なってきた.来年度から始める予定の仕込みを今日行なってきた.

METAFIVEの新譜 "METAHALF" を購入して聞いている.今回はミニアルバムということで収録曲は少なめだが,内容は濃い.
12月26日(月曜日)
年末と年度末が迫ってきた締めの季節になってきた.

今月の6日は大学院の講義で筑波に行ってきた.先に行なった英語版の講義の日本語版である.その週末にロシア研究の打合せが東京であり,井川に戻ってからはその準備に集中していた.19-21日も教務関係で筑波に行っていた.この時期は出張が多くなる.

16日に破傷風の予防接種を行なった.パスポートの切替を行なう年に実施している.海外での野外調査だけではなく,日々の調査でも関係するところなので,基礎免疫を維持しておきたい.

静岡市の生活にもだいぶ慣れてきて,美味しい食事の店やステキな本屋など,お気に入りのところが増えてきた.静岡駅付近には映画館が三館あり,上映作品のラインナップにそれぞれの館の特徴があって楽しい.今年はここ最近では割りと観た年になりそうだ.今年は良い作品,しかもずば抜けた名作を複数鑑賞できた.
2017年1月20日(金曜日)
気がつけば年が明けていた.本当にそんな感じの年末年始で,更に気づくと1月も既に下旬である.

年明けから教務関係が佳境に入る.今週の前半は今年初の筑波であった.約一ヶ月ぶりだろうか.静電気が恐ろしい,なんとかならないものだろうか.筑波に行く前に破傷風予防接種の二回目を行なってきた.

時期にも場所にも寄るだろうが,出張先での宿泊手配に苦戦することが増えた.そこでここ最近は予定が決まり次第,真っ先に宿泊の予約を行なうようにしている.出先で予定されている行事やコンサート開催の状況によっては途方に暮れることすらある.「水曜どうでしょう」での「メシより宿」という教訓である.この場合だと,メシではなく,交通機関の予約になるだろうか.もっとも航空機を利用する場合は,ほぼ同時に行なっている.
2月16日(木曜日)
先週の月曜から水曜まで教務関係で筑波に行っていた.乾燥気味なのに加えて風が強く,目の保湿に気を遣った.今週明けくらいから目が少し痒くなりはじめた.そろそろなのだろうか.
3月9日(木曜日)
地元の井川小中学校の評議員を仰せつかっている.2月17日と3月3日にそれぞれ会議があり,出席した.2月の会議では学校給食にお呼ばれした.実に数十年ぶりの給食で,なかなか楽しかった.

翌週の2月21-22日は修士論文の公開発表会で筑波に行っていた.無事に終了して何よりだ.
修論発表会の後はそのまま富山に行っていた.今年度のロシア調査の研究成果の発表を行なってきた.

井川に戻り,粛々と年度末の作業を進めている.来年度前半までの講義や実習の予定が決まった.それ以外の予定もほぼ決まったようなものなので,残りは追々になる.調査に関しては天気と道路次第なので,あとは順調に進むように祈るだけだ.
3月23日(木曜日)
先週は生態学会な一週間だった.2015年から大会企画委員会のシンポ部会に加わっていて,昨年から部会長を仰せつかっていた.右往左往したが,こちらの仕事に一段落がついてホッとした.
今回は口頭発表で研究発表を行なった.口頭発表のスライドは事前にアップすることになっている.自分のプレゼンファイルは,最終バージョンでないものが投影されてしまい,発表中に動揺してしまった.なんとか気を立て直しての発表だったので,少々汗が出た.
今回は会場を迷う失態を何度も演じてしまい,なんとも悲しい気分になった.あまり道に迷わないことが密かな自慢だったのに,今回は目的地の反対方向に向かってしまったり,別の建物に入ったりと惨劇じみていた.特に約束の時間に遅れそうになったときは,心から悲しくなった.いったいどうしたのだろうか.
よかったことは,目や鼻が痒くならなかったことだ.この時期は程度にもよるが,目や鼻が痒くなり,それを抑えるための薬を服用すると今度は眠気が襲ってきたりとで,何れにせよ微妙に弱っていることが多い.今回はそれがほぼなかった.いったいどうしたのだろうか.

やはり研究の話は面白いし,楽しい.

一度井川に戻ってから,火曜は再び東京に行っていた.筑波大学の東京キャンパスで行われた筑波大学山岳科学センターのキックオフシンポに出席していた.4月からの組織改組で,その立ち上げセレモニーである.

翌日は信州大学アルプス圏フィールド科学教育研究センターの共同利用拠点の会議に出席するため,伊那へ行っていた.今回から新宿駅の南口にできたバスタ新宿を利用した.新宿駅直結で機能的で便利だ.昨晩遅くに井川に戻ってきた.

出張双六がようやく上がりの目になったようだ.残り仕事を片付けて,年度末の余韻に浸りたい.

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